群れ ページ6
・・・群れてないから・・かな。
彼女はいつも一人だ。
そこは他の生徒と違う。
僕は群れが嫌いだ。
弱い者同士が集まって騒ぐ。
そんな所を見ると無性に咬み殺したくなるのだ。
しかし、彼女は群れていない。
だから咬み殺さない。
そういう事にしておこう。
雲「・・・・教室に戻りなよ。」
「・・・。」
僕がそう言うと彼女は首を横に振る。
彼女は授業を受ける気が無いようだ・・・。
しばらく僕が見つめていると彼女は
俯いてしまった。
雲「・・・・。」
その表情は・・・
孤独だった。
まるで放って置いてくれと言いたそうな顔で
俯く彼女。
「！」
雲「・・・。」
僕は俯く彼女の手を取り、立ち上がらせると
そのまま手を引き、屋上を出た。
彼女はそんな僕の行動に驚いているようだが、抵抗せずに僕の後ろを付いて来る。
黙ったままの彼女を連れ、階段を下りる。
どこかの教室から授業を進める教師の声が聞こえる中、
僕は目的の場所へ向けて足を進める。
しばらく進んで見えて来たのは風紀委員の
拠点となっている応接室。
僕は応接室の中に入り、扉を閉めると
彼女から手を離した。
雲「・・・校内をサボってうろつくなんて許さないよ。」
「・・・。」
雲「そこまでして授業に出たくないのなら、せめてここで大人しくしてなよ。校内を歩き回られると風紀が乱れる。」
「・・・。」
僕がそう言うと彼女は驚きの表情を
浮かべながら立ち尽くす。
授業をサボっている生徒が校内をうろつくなんて、
校則違反だ。
そんな生徒が１人でもいると他の生徒にも影響し、
風紀が乱れる。
だから僕は彼女をこの部屋に連れて来たのだ。
「・・・。」
僕は自分の机に座り、書類の片付けを始める。
彼女は何か言いたそうな顔でこちらを見ていたが、
僕が机に座ったのを見て諦めたのか
部屋のソファーに静かに座った。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
