興味 ページ33
雲「・・・。 」
でも、彼女が僕の仕事を手伝うように
なってから、僕はそんな彼女の事が少し
気になりだしていた。
それは本当にちょっとした興味だ。
彼女がこの応接室で過ごしている間に、僕が見かけた
表情は暗く、苦しみ絶望したような表情ばかりだった。
１人静かに過ごす時のその表情は声の出ない彼女の
考えを知れる数少ない方法だった。
雲「・・・。」
一体何があって彼女にこんな表情をさせるのか。
僕は気になったのだ。
雲「・・・・。」
「・・・。」
しばらく見下ろしていると、彼女は涙を流し始めた。
そして、ゆっくりと口が動いている・・・。
雲「・・・？」
何か・・・話してる。
僕は彼女の口の動きを読む。
しかし、寝ている為かいつもよりも動きが悪い。
「い・あ・い」
母音で示すとこんな感じだろうか？
しかし、少し動きが違ったようにも見えた。
もしかしたら「い」の部分は伸ばしている
可能性もある。
「いー・あ・い」 か、「い・い・あ・い」か。
雲「・・・。」
そんな事を考えていると・・・
雲「！」
「っ・・・。」
彼女は胸の前で握りしめていた手をゆっくりと
僕に向かって伸ばした。
しかし、彼女は眠ったままだ。
音にならない寝言を言いながら涙を流して
手を伸ばす彼女。
彼女は夢の中で一体何に手を伸ばしているのか。
それは彼女にしか分からない。
雲「・・・。」
僕はそっと彼女の手を握ってやる。
彼女の手は小さく、そして微かに震えていた。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
