本当の心 ページ23
「・・・。」
そう言うと山本君は私の頭を撫でる。
そんな事は知っている。
皆優しいから、授業に出ず１人で過ごし続ける
私の事を心配してくれている。
しかし、
その優しさが私を苦しめて居る事は
誰も知らない・・・。
山「せっかくイタリアから日本に来たんだから仲良くしようぜ。俺、Aともっと仲良くなりたいのな。」
「・・・。」
山本君はそう言って笑うと私を見つめる。
その笑顔は眩しく山本君に似合っている。
何か、楽しい事を見つけてわくわくする。
そんな顔だった。
山「ずっと１人でいると寂しいだろ？でも、これからは俺達がAと一緒に居る。Aを１人にさせないからさ・・・な？」
「・・・・。」
１人でいると寂しい・・・。
確かにそうかもしれないけれど・・・
私の本当の心を知ったら・・・
皆はきっと私の事を助けようとするだろう。
でも、
私はそれを望まないのだ。
だから・・・
私は１人でいたい。
こんな私の事を助けようとしないで欲しい。
・・・私の思いは伝わらない。
私の考えは通じない。
それなのに、
皆は優しく私に向かって手を伸ばす。
「・・・・・。」
山「・・・？」
私は山本君を見つめて小さく話しかける。
しかし、その言葉は彼には伝わらない。
「ごめんなさい」
私がいつも伝えるこの単語。
心配かけて・・・
迷惑かけて・・・
１人で過ごして・・・
優しさを拒んで・・・
＊＊＊＊と願って
・・・ごめんなさい。
この単語は私の心その物。
私は全ての事に謝り続けて生きている・・・。
雲「ねぇ。何やってるの。」
山「！」
「・・・。」
そんな事を思っていると雲雀さんが帰って来た。
いきなり現れた雲雀さんに山本君も驚いている。
雲「・・・要件は何。」
山「！」
雲雀さんはそう言うと山本君に近づき、
手に持っていた書類を受け取った。
私は黙ってそんな雲雀さんを見つめる。
しかし、雲雀さんは固まり動かない私達を気にもせず、
机に座った。
山「んー・・・俺、これから帰るんだ。A、一緒に帰らねぇーか？」
「・・・。」
雲雀さんが席に座ると、山本が我に返ったのか
そんな事を私に聞く。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
