大丈夫…。〈緑〉-two-

Episode 79 ページ29

倉木side


ライブが終わったばかりでつかれ気味の智洋さん。


それでも俺は気にする事なくアキラさんの元に向かった。





倉木「着きましたよ。」


俺はそう声をかけると先に車を降りて智洋さんの居るドアを開けた。


そしてスタンガンを突き出し、


倉木「逃げようなんて思っても無駄ですよ。


もし少しでも怪しい動きをすれば、無理矢理にでも捕まえてアキラさんの元に届けますから。」


と、脅した。


神山「......はぃ。」


智洋さんは明らかに怯えている。


そして俺は、急かすように荷物を持たし


倉木「先、歩いてください。」


神山「...ッはぃ。」


智洋さんの後を着いて行った。





部屋の前に着くと、俺はそのまま鍵を開けた。


そのまま智洋さんを先に入るように促す。


ガチャンッ


玄関を閉めると、奥からアキラさんが不敵な笑みを浮かべて近づいてきた。


神山「ッ...。」


智洋さんは、俺のせいで逃げ場もなくそのまま肩をすくめ小さく震えている。


バシンッ


するといきなり、アキラさんの智洋さんを叩く音が響きわたった。


その瞬間、勢いで智洋さんの体が倒れこむ。


神山「うッ...」


父「倉木、今日はもう帰っていいぞ。」


アキラさん倒れこんだ智洋さんを放ったまま言った。


倉木「分かりました。また少し様子を見に来ます。」


父「おう。」


俺は倒れたままの智洋さんを見下ろすと、再びドアを開けその場を後にした。

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