101話 ページ6
治療が終わり、1人で訓練所に行く。
水に入るくらいならみんなにバレてしまってもきっと許してくれるだろう。
水着の上に着ていたパーカーを脱ぎ、水に入ろうとしたときに「A?」と訓練所に入ってきたのはスティーブ。
「腕はもう大丈夫なのか?」
と心配そうな顔で私のそばにくる。
『ええ、腕はもう大丈夫よ。
水に入るくらいなら大丈夫だと思ったけど、今日はやっぱりやめておくわ!』とパーカーを着なおし、チャックを閉めた。
「そうか、僕も身体を動かそうと思っていたが、少し休んでからにするか。」と言って、プールサイドにあるベンチに腰をかけ、自分の隣をポンポンと叩いて私が座るように促した。
『約束していた、お出掛け行けなかったわね。』
「そうだな、あんなことが起きるなんて予想していなかったからな。
出掛けるのならこの問題が片付けばいつでも行ける。こっちに帰ってきたらすぐに行こう。
だからもう怪我はしないでくれよ。」と真剣な顔で言うスティーブ。
『ええ、スティーブも怪我には気をつけて。』
「そういえば、ロボットを倒した時の技は凄かったな!」とスティーブがニコニコして聞く。
『あれは、水圧をあげたのよ。ピエトロと一緒に考えたの。他にも色々試していたわ。
火のついた油を操ってみたり、物から水分だけを取り出してみたり。』
「Aはしっかり訓練してて偉いな!」
『私も少しでもみんなの役に立ちたいから』
『スティーブが言ってくれなかったらきっと私は置いていかれてしまってたわ。ありがとう、スティーブ。
もう行くわ!訓練の邪魔してごめんなさい』と言って少し急ぎめに立ち上がる。
『!!?』
プールサイドの床が水で濡れていて、私は裸足だったために滑ってバランスを崩してしまう。
それをスティーブが慌てて掴んで抱き寄せた。
「A?大丈夫か?」
『ええ、ごめんなさい。』と謝ると、
「言ったそばから怪我をするところだったな。
それに、水操れるのに水に滑るなんてな」と言って笑う。
抱き寄せられたままなので、キャプテンの爽やかな笑顔がすぐそばにある。
私がスティーブの顔をじっとみていると、スティーブも気づいたように私から手を離す。
「とりあえず、怪我には気をつけること。
僕は身体を動かしてくるから、また後で」と言ったスティーブの顔は少し垢食っているような気がした。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←作者より 謝罪
168人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
太郎 - 更新楽しみにしています (2019年6月18日 1時) (レス) id: 15ed4f4dec (このIDを非表示/違反報告)
アダ子 - 面白かったです!更新頑張ってください!あと、無理なら大丈夫なんですがソーとの絡みも見たいです! (2019年5月12日 9時) (レス) id: 392992cf49 (このIDを非表示/違反報告)
名無し9253号(プロフ) - 更新待ってます (2019年5月11日 17時) (レス) id: aecb058d52 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 最高の作品です!更新楽しみに待ってます!! (2019年2月4日 23時) (レス) id: 911ee47c82 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅるむ(プロフ) - 更新待ってます、、 アベンジャーズの小説少ないのでこういうの読めてほんと嬉しいです( ; ; ) (2018年12月13日 4時) (レス) id: 1d3274300d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:じぇら | 作成日時:2017年2月15日 19時