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中也が『一緒に出掛けたい』と声を掛けてきた。
姉としては、一緒に出掛けるという行為自体、嬉しく思う。
A「中也ァ〜、どんな恰好してけばいい?」
中也「何でもいい。今日は、車で行動するつもりだからな」
『何でもいい』と云われると、正直のところ、ものすごく困る。
『ちなみに、何処に行くのよ』と聞けば、『んー、どっか』とはぐらかされる始末。
悩みに悩んで部屋へと篭もる。ようやっと決めたのは、半袖の黒いワンピース。
腰回りにはベルトが施されているもの。姿見でおかしいところがないか動いていると、
中也がノックをして顔を覗かせた。
中也「決まったか?」
A「これでいいかな」
中也「………、それ一枚か?」
A「…?うん」
中也「とりあえず、髪の毛やるから来てくれ」
招かれ、指定の場所に座るとサイドの髪の毛を適量に取ってはゴムで結んだ。
次に何をするかと思えば、手に取ったアイロンを取り出した。『動くなよ』と云っては、
髪の毛を次々とアイロンに挟んでアレンジをしていく。
A「手馴れてるなぁ…」
中也「…………寝癖、つくから」
ポソッと呟いた中也が可愛いんですけど。寝癖とか可愛いじゃん。
皆さん、私の弟がとても可愛いです。
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作者名:松城美樹 | 作成日時:2022年5月29日 22時