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うーん、困ったな…_____
横浜某所、日差しが差す中、
独り空を仰いだ。
片手に旅行鞄、もう片手に地図を握りしめ、『………迷子はやばい』と呟いた。
以前、住んでいた頃とはまったく違う街並み。風景。空気。
数年海外に居たのが悪いのだけど、こちらの空気の方がやはり安心感がある。
さてさてさて、何も解決していない。迷子だ、本当に。
辺りを見渡すと、交番が目に入ってきた。向かっては、
小さな紙切れと共に場所を問えば、首を傾げた。…いや、アンタら、
警察官だろ。わかっとけよ。終いには、『探偵社に頼ってみては?』と。
いや、職務放棄か!!独り心の中でツッコミを入れれば、
それを知らずに警察官は丁寧に探偵社の場所を私に教えては、
一仕事終わった感を醸し出していた。業務内容を疑いたくもなる、これじゃ。
探偵社へと歩いては、距離を頭で計算をして考え込む。
距離はまぁまぁあるけど、そのうち着くか。目の前では、信号が点滅して赤へと変わった。
足を止めては、ため息を吐くと、ものすごい勢いで車が通り過ぎて行った。
法定速度と比べ、明らかな超過。…この後、事故っても知らないからな。赤の他人だし。
そんな小言を心中で呟いていると、突風が吹き荒れ、地図を掻っ攫っていった。
一瞬の出来事で、地図はあっという間に行方を眩ませた。すると、
遠くの方で大きな爆発音が響いた。見てみると、先ほどの車が電柱に接触して燃えていたのだ。
………まぁ、自業自得だね。
人は皆、野次馬状態。
そんな中、探偵社へと足を進めた。
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作者名:松城美樹 | 作成日時:2022年5月29日 22時