21話 説明 ページ22
キバナsid
『あ、キバナお兄ちゃん…』
｢なにがあった、こんなに濡れて｣
思わず駆け寄れば彼女の濡れた頬に手を添える
『違うの、大丈夫。シャワーズと遊んでたら避け損ねちゃって…ね？』
｢しゃ、しゃうっ…｣
シャワーズは悪ふざけはするが時と場所を考える。
何もかもがおかしい、肩についた灰色の足の跡も彼女の泣きそうな顔も小刻みに震える肩もなにもかも。
｢なにが違うんだ？｣
『え？』
｢そんなボロボロでなにが大丈夫なんだよ｣
『キバナお兄ちゃん…』
好きな女すら守ってやれない、泣いて縋らせる程の器量を持っていない自分に不甲斐なくてイライラしてしまう。
｢今日はもう帰ろう、ほらこれ着ろ｣
『ありがとう、』
彼女の肩に自分のパーカーを着せる。
ふと彼女の髪から知らない香水の匂いが薄く香る。
水に濡れた服
泣きそうな顔
髪から知らない香水の匂い
肩には灰色の足跡。
頭の中で全て合致した時、もうオレさまは普段道理の顔をしてなかっただろう。
顔に手を当て気持ちを落ち着かせれば彼女の前でしゃがむ
『え？』
｢足痛いんだろ？オレさまが家まで連れてく｣
『う、うん、ありがと』
モンスターボールにシャワーズを仕舞えば恐る恐るオレさまの背中に身を預ける。
｢かるっ、お前ちゃんと食ってんのか？｣
『めちゃめちゃ食べてるよー、むしろ最近太ってきたみたいで…』
｢そんなこと気にしてたら育つもんも育たねぇぞ｣
『キバナお兄ちゃんの変態！』
｢ん〜？オレさまは身長のこと言ったんだけどなぁ
なんの事だと思ってたんだ？｣
『もー！キバナお兄ちゃんなんて知らない！』
｢悪かったって、拗ねんなよ｣
後ろで頬を膨らませてムスッとそっぽ向いた彼女の機嫌を取り戻すべくヘラヘラといつもの調子で笑って謝る。
できるだけ平穏なムードを作りたいオレさまだったが今にもAを傷つけたやつを見つけ出して潰してやりたい、そんな思いで腸は煮えくり返っていた。
オレさまの顔は今までにないくらい胡散臭い笑みを浮かべていただろう。
｢(隣を歩かれなくてよかった、Aがオレさまの今の顔見たらきっと今考えている企みがバレてただろうからな)｣
そんなことを考えながら彼女の頭にフードを被せポンポンと撫で帰路に着くのだった。
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ROM-ロム-(プロフ) - キバナ推しには最高ですわ…あなたが神ですか()素敵な小説、ありがとうございます！更新、頑張ってください！ (2022年2月18日 18時) (
レス) @page26 id: 9ff21fafd2 (このIDを非表示/違反報告)
りーいか - キバナ好きには、たまんない！すごい好きやわまじで！更新待ってます！無理せず頑張ってください！ (2020年11月24日 21時) (レス) id: 5ed0e12fec (このIDを非表示/違反報告)
まつりちゃん(プロフ) - 月巳 椿さん» わぁぁぁなんと嬉しいお言葉...！最近サボり気味なので頑張って更新します！コメントはすっごい励みになるので嬉しいです！無理のない程度に頑張ります！ (2020年2月10日 21時) (レス) id: dd3c456777 (このIDを非表示/違反報告)
月巳 椿 - もうキバナさんが好きなのに、この小説でより好きになりました！無理せず頑張ってください！！ (2020年2月10日 17時) (レス) id: 4804da1457 (このIDを非表示/違反報告)
まつりちゃん(プロフ) - 松野かほさん» 待たせてしまって申し訳ない.......()これからも妄想全開で頑張ります、これからもよろしくお願いします！ (2020年1月6日 0時) (レス) id: 3241b0dcf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつりちゃん | 作成日時：2019年12月22日 5時
