【歌い手】世界と歌い手さんが騙されてるので、潰します。【合作】

4話　白鼬（長くてすみません！） ページ9

空side


後ろに龍と虎が見えるんですけどそいつぁどうすりゃええんですかい…

端っこでふゆと震え上がっている。


いやあ、様子見のつもりでAが言ったのは知ってるし、それにあの子が喧嘩を売ったのは…理解は出来ないけど分からなくもない。

文面だけ見れば和やかな会話なのに、それをそうと思わせないのがあの2人。


手が真っ赤になるくらい握りあっている。



｢ほらほら2人とも。もうすぐで先生来るから座りな。…ほら！｣


今度はどっちが先に手を離すかで勝負を始めた2人に呆れたふゆは、力ずくで引き剥がした。



｢もう、Aどうしたのよ。なんでそんな簡単に喧嘩売るの。｣


叱り始めるふゆを横目に、私はかほちゃんの横に行く。


｢ごめんね、いつもはああいう子じゃないの。｣

｢いや、あれが正しい反応だよ。石川さんは良い勘を持ってる。｣

｢私だって、君が悪い子じゃないのはわかってるよ。｣


不服だ。そんな舐められていただなんて。

そんな思いを込めて頬を膨らませると、呆れたようにため息をつかれた。


｢いやそういう事じゃなくてさ…｣

｢みなさんログインは出来ましたね？では各自授業を始めてください。分からないところは私達に。｣


先生がやって来て、教卓に物を置いた。


｢じゃあまた後でね。｣

｢うっおお。｣


後ろから聞こえた大きなため息は無視しとこう。
どうせAに目をつけられたんだし、もう逃げれないだろう。

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