金髪少女【まふまふ】

店員さん？１ ページ2

　 「あ、いらっしゃいませ！」




　 「あ、どうも。」






　 また、いつもの子だ。



　 そして、今日も少し無愛想な返事をする。



　 こんな返事をしておきながら、本当は君の笑顔が作業で疲れた体に染みている。





　 ここら辺に引っ越してきた時から、君を見ていて、


　 ここのコンビニに通うようになってしまった。







　 うーん、今日は何を食べよう、、、





　 「まふさん！今日はこれがおすすめです！新商品なんです！」





　 いつからかよく、顔を合わせるようになってしまって、知らず知らずのうちに、



　 お互いの名前や年齢、いろんなことを知ってしまっていた。



　 僕はAちゃん、君はまふさんって呼ぶ仲である。




　 「そうなの？せっかくAちゃんも勧めてくれたんだし、これにしよ。」






　 「ほんとですか！ありがとうございます。」




　 嬉しそうに笑う君に胸がチクリとしたのは、気づかないでおこう。






　 「どうぞ！明日も来てくれますか？」



　 「予定があったらね。」




　 また、嘘なんか付いちゃって。ほんとは予定が合わなくたって、来るかもしれない。





　 「そーいや、今日は何時に上がるの？」



　 「今日はもうちょっとで上がりますよ。」





　 「家まで、送ってこーか？」







　 外は真っ暗。いつもだったら、少し早く来るんだけど、



　 今日に限っては、作業が溜まっていたから、深夜に来てしまっていた。






　 「ダメです、ダメです！まふさんにそんな事、させられませんよ！」





　 「そう？甘えてくれてもいいんだけど。」





　 「そう言われちゃうと、断りにくくなるんですけど。


　 でも、ダメです！まふさんは帰ってください！」





　 「わー、お客様の事を追い払うんだー。



　 まぁ、でも気を付けて帰りなよ？」




　 「分かってますよー。まふさんも！



　 ありがとうございました！」





　 もう、頑固なんだから。ちょっとぐらい、甘えてくれたっていいじゃん。





　

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