つめたいフリの裏側は [赤]

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「なんで呼んだの？」



という未沙の問いに、



「んー、きのう話してて楽しかったからかな」



と答える小瀧くんは小悪魔だ。


















ほら、未沙の目がきらきらしてきちゃう。



















「ってのはうそうそ！」


「ここの5人、みんな面識あるやん？」




















メンバーは小瀧くん、未沙、私、



きのう小瀧くんからわたしを救ってくれた神山くん、



...しげおか。






















え、何する気、という言葉は小瀧くんの視線の圧力に負けて言い出せない。



まさか小瀧くん、未沙ロックオン！？





















「この5人でさ、体育祭委員やらへん？」



体育祭委員、とはその名の通り、体育祭の実行委員のこと。



この学校では5月のはじめに体育祭があり、かなりの盛り上がりを見せる。




















体育祭委員は結構忙しいけれど人気だ。



まっさきにええなええな、って乗り気な様子なのは神山くんと未沙。























得意げな顔の小瀧くんが、わたしとしげおかの顔を伺う。



いい、けど...



しげおかは視線だけで私がいることへの不満を表明している。























「しげ、ええよな？」



それに気づいているのかいないのか分からないけど、



神山くんの有無を言わせない口調に、



やっとこさ頷いた。





















しげおかが良いなら、私は断る理由ないし。



「私も良いよ、」



「じゃあ決まり！」



「あした決めるらしいから、立候補してな」




























はーい、と返事する未沙と、



おっけ、と頷く神山くんと、



曖昧に頷くわたしとしげおか。































さっきから目は合わないし、合っても睨まれる。



私、たぶん嫌われてるんだな。



ほぼ初対面の人に嫌われた事実に、



ちょっとだけへこんだ。


















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