目が覚めたら私の恋人は赤井秀一でした3【名探偵コナン】 (ページ36)

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ペリドットの秘密9 ページ36

私がシャワーを浴びて身支度を整えたときには、彼の姿は当然のように沖矢昴だった。

その姿を見た私は、私はもう、赤井秀一の件について問うのはしばらく辞めておこうと決めていることに気づき、ああ、これさえも彼の作戦のうちなのかも――と思ってしまう。

――ほんっと、ずるい。私なんかが敵うわけがない。

すっかり遅い時間になってしまったので夕食を軽く済ませた後、スマホを取りだそうと鞄を開けた私はびっくりした。

「昴さん――、これって」

私は、彼が作業のために入っている部屋の扉を叩く。

「Aさん、どうしました？」

開けてくれるまで、静かに待っているくらいの礼儀は心得ていた。

「これ――知らない間に鞄に入ってた」

入れられていたのは、布に包まれたペリドット。
そして、キッドからの手紙。

中には『秘密にはたどり着けませんでしたのでお返しします』と、書かれていた。

宝石は、美術館で見たものに間違いないと思う。

「今日会った誰かがキッドの変装だったってことでしょうか」

昴さんの表情が曇る。

そうだよね。大切な妹さんに変装されたりしたら黙ってないよね？

――怪盗キッドがどこまで何をわかっていて、こちらをかき乱しているのかあれこれ考えてしまう。

もちろん、何も知らないという可能性も捨てきれない。