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痕跡4―赤井side― ページ16
『轢き逃げの痕跡を消すために、車を隠した。中の荷物には興味がない奴らの犯行だった』
そう考えればつじつまが合う。
Aを阿笠邸に送り出した後、改めて、Aの入院中にはろくにチェックしていなかった新聞を読み直せば、小さな記事の中に山中に棄てられた2名の身元不明男性の記事を発見できた。彼らの遺体は損傷が激しく、暴行の末の遺体遺棄ではないかと記事は締めくくられていた。
その遺体に関しては続報があり、数日後に身元が判明している。二人とも無職だった。
それほど大した記事ではない。しかし、彼らの住所が「杯戸町」と「米花町」だったことが気になった。
加えて、殺害方法も破棄方法も極めて雑なのに、その後のニュースが全く見当たらない点が不自然だ。
遺体の損傷をわざと激しくしたのは「見せしめ」のため。
犯行自体は足のつかないプロの仕業と考えた方が自然ではないだろうか。
そして、いまだに麻薬は見つからないというのであれば――。ひき逃げ犯の雇い主は今も血眼になって探しているはずだ。
麻薬のありかを。
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作者名:まつり | 作成日時:2022年5月19日 15時