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バーベキュー3 ページ1
「灰原」
私の代わりに何かを言おうとしてくれたコナン君を止めた。
「ううん、確かにこの子の言うとおりだわ。気を付けるわね、ありがとう。
私はAっていうの」
「そう。私は灰原哀よ」
興味がなさそうに歩いていく様子を、子供たちが困った顔で見送っていた。
「さあ、バーベキューまで何して遊ぼうか?」
「え? 遊んでいいの? すごい事故だったんでしょ?」
「もうすっかり治ったから大丈夫。
問題ないわ。サッカーしよっか」
何故だろう。持久力には自信があった。
退院前のリハビリでも驚くほどの回復力を見せたからかもしれない。
でも、私は途中で、一人でボールを蹴り続けるのは得意だけれど、誰かにパスを渡したり周りを見て動くことはとても苦手なことに気が付いた。
じわじわと胸の奥が苦しくなる。
魔法が解ける直前の、シンデレラはこんな気持ちだったのかしら。
いや、そんなことはないか。
シンデレラの魔法は一瞬で溶けた。
私にかかっている魔法の期限は、いったい後どのくらいなのかしら――
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作者名:まつり | 作成日時:2022年5月19日 15時