I have always liked you2〜Ren〜

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「俺さ、Aちゃんの会社の社長なんだ」


「え？」


「Aちゃんの会社だけじゃなく、いろんな会社を経営してるんだけど、あ、ここのホテルもそうなんだけど」


突拍子のない話に私はきっと間抜けな顔をしているだろう。


でも思い当たる節はある。


上司の山下さんや松本さんに対しての態度。


高そうな高層マンションの最上階に住み、黒い高級車。


紫耀くんの身につけているものは全て高級ブランド。


それに、デートで行くお店やホテルはどこも高そうなとこばかり。


でも紫耀くんからは何も言ってこないから、私も何も聞かなかった。


「騙してたみたいでごめんね？なかなか言い出せなくて」


「どうしていままで黙ってたの？私が紫耀くんがお金持ちってわかったら態度変える子に見えた？見た目で判断するやつだって思ってた？」


「そんなこと一度も思ってない！」


紫耀くんは、珍しく声を荒げた。


「そんなこと、一度も思ったことないよ。一緒にいると心地良くて、外見じゃなく中身を見てくれるAちゃんが本当に好きだった。それに俺、嫌いなんだ。俺のこの容姿も、親も、俺自身も…」


紫耀くんは、泣きそうな顔をしながら静かに話し始める。

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