華を契る 【名探偵コナン】

246 到着 ページ6

家に到着し、松田氏の車から降りる。


1年前と変わらず、だが何か遊具が新しくなった印象を受ける手前の公園が私を出迎えた、子供が元気に遊んでいるのを見、懐かしいと昔の記憶に浸る。


松田氏には、1年前には軽く物置部屋となっていた家の無駄に広いガレージに止めてもらう、どのくらい広いかというと確実に2台分はある。


前述していなかったが、私は結構広めの家を買っていたのだ。


1年振りの家にやっと帰ってこれたと思い、玄関の鍵を開けていると、萩さんは唐突にも私に問い掛ける。


「そういえば巴ちゃんってさ、誕生日何時？」


「10月の……じゃなくて、2月の17」


危ない、前世の誕生日言うところだった。


前世ではハロウィンの日に産まれた、因みに、全てを終わらせて諸伏氏を降谷氏に会わせる予定日がその日だと決めたのも、一応その理由に含まれている。


「おうおうもう直ぐじゃねーか」


「…………？」


「何言ってんです、未だ2ヶ月以上ある」


誕生日何時だと質問した当の本人は首を傾げている、さっき10月と言ったことに怪しんでいるのだろうか。


家の中に入ると1年前と変わらずといった感じである、床の埃が本当に無いので、萩さんは週2で掃除してくれていたのだな、と改めて思った。


そんなことをしみじみと感じながら、私はそんな彼に、背中に若干冷や汗を掻きながら松田氏に返答すると、萩さんは食い入る様に私に再度問い掛ける。


「今年で何歳になるんだっけ」


「…………何歳だっけ」


えーっと、今原作1年前で、最終的に原作開始で16になるかならないかだから……。


「1……4？」


「若っ」


いいなー、とぼやき始める萩さんは大分若いと思う、まぁでも生きていたら、原作開始時は降谷氏と同じ29だもんな、聞いていないから分からないがもし年が一緒ならの話だが。

247 目玉→←245 帰還

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す