280 集会 ページ40
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「明美さん、生活には慣れましたか?」
「うん、お家もとっても広いし、ヒロ君も優しいから何にも文句ないわ!」
「良かったです」
時が進んで、緑川邸、新たな住人が増えた。
勿論声の主は明美さん、如何やって助けたかって、私が代わりに変装して死を偽装した、それだけのことである。
長官は勿論動いてくれた、民間人とは言え、彼女もこの国の人間だ。
命を1つ、投げるか保護するかと言われたら、勿論保護を選ぶだろう。
何故なら私がやればほぼノーリスクハイリターン、彼女を助ければシュレーディンガーとの取引が良好な関係になる、という名目が手に入る、警察側に得しか無い。
まあ勿論、シュレーディンガーが長官の義娘だから、殆ど命令すればやってのけることが出来るなんて誰も想像しないだろうけれども。
まあそんなことはさておき、今は明美さんの歓迎パーティー準備の途中、気配を消した諸伏氏は私の背後に忍び寄り、近くで私を呼んだ。
「おーい、巴!」
私の背後の声にびっくりして勢いよく振り向くと、其処にはパーティー帽を被った諸伏氏が居た。
高明さんの真似をした弟が。
「……あ、嗚呼、諸伏、さん。
……もう、驚かさないで」
「誰の真似?」
「俺の兄さん」
「へぇ、巴ちゃんと知り合いなの?」
「…………ええ、まあ。
父が長野出身で、幼馴染だったそうです」
「へぇ、巴ちゃんがびっくりするくらいなら、相当似てるのね!」
「結構似てます、目の色は違いますけど」
「俺の方が色素薄いからなー」
相変わらず人の良さげな顔で笑う彼は、私を驚かせることが出来てとても嬉しかったらしい、私にとっては心臓にとても悪かったが。
その後、彼は緑川唯の変装をし、遊びに来た警察学校組を出迎えた。
夕方に訪れる降谷を除いた彼らが遊びに来るのを心待ちにしていた様で、彼はとてもご機嫌だった。
絡みの無い松田氏が私にやたら話しかけて来るので、佐藤刑事とは如何なったかを聞くと盛大にビールを零していた。
彼らは勿論爆笑する、私も中々分かりやすいなあと、横目で彼を見る、とてもいい顔をしていた。
この光景に溶け込めているか不安だった。
けれど私も、少し、楽しかった。
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久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» わざわざありがとうございます!そうですね、この後また団子を食べている描写があるので十二分よりかは十分とかの方が良いかもです、本当にありがとうございます! (2019年8月30日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾 - 度々すみません!「267 団子」の一行目の《十分》が《十二分》になってます。間違い……なのかな?と思ってコメントさせてもらいました。更新お疲れ様です! (2019年8月29日 9時) (レス) id: fd3bd08589 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - 水城紗綾さん» 閲覧及びコメントありがとうございます!ありがとうございます、本当に内容はそんなに進んでないんですけどね(笑)とても励みになります、頑張りますので是非ともよろしくお願いします!! (2019年8月28日 15時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
水城紗綾 - 更新お疲れ様です。もうなんか、更新速度が速すぎて……。本当に尊敬します。内容も面白いですし。これからも頑張ってくださいね。*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* (2019年8月28日 12時) (レス) id: fd3bd08589 (このIDを非表示/違反報告)
久坂朧@三色団子と朧は神(プロフ) - さちさん» 閲覧及びコメント毎度ありがとうございます!!本当に励みになります、度々ありがとうございます!!頑張ろうと思いますので、是非とも宜しくお願いします!! (2019年8月23日 21時) (レス) id: 9224d831df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久坂朧@三色団子と朧は神 | 作成日時:2019年8月15日 23時