音を乗せる 【名探偵コナン】

149 買物 ページ6

「これなんかいいんじゃない？」


「いや、私は明るい色はちょっと」


着せ替え人形にさせられるので、無難に男装でもいいのではと言うと、


「ダメよ、折角女の子なんだからお洒落しなきゃ」


「ベルさん私達パーティに行く訳じゃないんですよ」


すかさず突っ込んだ。


「でもドレスの方がその脇差とナイフ、それから銃だって隠せていいじゃない」


グッ、と言葉に詰まる、私は体型が細々しいと言われたので確かにこれらを隠すとなればドレスの方がいいだろう、そりゃそうだ。


「でもこれはデザインが派手ですよ」


言っときますけど金目は出しませんから、と言うと、分かってるわよ、と微笑んだ。


美人が微笑むと凶器になる。


「そうね、……もう少し明るい色でシンプルなのがいいわね。


貴方黒髪だからドレスも黒だと同化しちゃうわ」


「それは思った」


「んー……あ、これなんか如何かしら」


彼女が選んだのは青のタイトドレスだった。


「動きやすそうではありますが、ベルさんと被るからやだ」


折角綺麗なのに隣に立つ私がそれだとちょっと、と告げる彼女は笑う。


「何言ってるの、貴方16くらいに見えるから、私と従姉妹設定でも十分いけるわよ」


身長も体もいい感じにバランスがいいから、と言われた、私はもう一度10歳であることを忠告しておいた。


「んー、じゃあこれ」

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