また、アシタ (3)

▽ ページ47

side：亜嵐


昨日、

言い合いになっちゃってからそのまま

朝を迎えた


朝は必要最低限のことしか話さずに家を出た


「おはようございまーす」

楽屋に行けば

もうみんな揃ってた

「え、みんな早くない？」


隼「ちゃんと話聞きたくて、なにがあったのか」


隼だけに話そうとしてたけど

そうだよね、みんなに話さなきゃね


龍友「なにがあったん？」

「実は、


Aが、病気になっちゃって。」

隼以外のメンバーがそろって

「「「え？」」」

と言った


「悪性リンパ腫、血液のがん」

玲於「え、Aちゃん妊娠してるよね？」


「うん、それで

昨日仕事終わりに病院呼ばれてさ、

Aの治療に専念するなら
子供は諦めなきゃいけないって言われて。

子供を産みたいならそれまで治療はできないから、Aの命に保証はないって。」


涼太「うそ･･･」

「俺だってお腹の子供に会いたいし、諦めたくないけど、

俺は何よりAに生きてほしい。そばにいてほしい。離れて、改めて大切さに気づかされたばっかりなのに、なんで、、」


Aの前では泣かなかった

泣いちゃいけないと思った


だけどいざこうしてメンバーの前で話すとなると

我慢出来なくて涙がポロポロ出てくる


龍友「我慢すんな。泣きたいだけ泣けばいい、」

「ごめん、」


裕太「それ、Aちゃんに言うたん？」


「昨日話した。

Aはこの子を産むって言い張ってた。


それで言い合いになっちゃって、

子供たちに母親のいない寂しい人生送らせるのかって、めちゃくちゃひどい事言っちゃって。

俺がいちばんAが生きることを信じていなきゃいけないのに、
俺はAを失うことばかり考えてて、

だけどやっぱり俺はAが助かる方法を優先したいって、思っちゃって、、」


泣きながら話す俺の背中を

隼は無言でさすってくれてた


自分のことのように親身になって話を聞いてくれるメンバーの温かさに

また一つ二つと

涙がこぼれた

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