泡沫の恋を君と【佐野玲於】

いまのままでいい ページ23

｢いちごちゃん｣





玲於くんはいつも私をそうやって呼ぶ、でも佳奈ちゃんは呼び捨て






少しだけ呼び捨てって憧れて、ちゃん付けよりもいいなって思う。親しいから呼び捨てにできるわけだし





貴｢Aだよ｣





そんな事考えてたら気付いたら自分の名前口走って今だけでいいから名前で呼んでっていってた





初めはAちゃん、そう呼ぶの、でもねちゃんがついてたら意味ないんだよ、






玲於｢A｣





あ、駄目だなんか心臓ぎゅうってなってドクドクするなにこれ




私にはいちごちゃんが丁度いい..、Aなんてまた言われたらもう呼ばれるごとに心臓ぎゅうってさせる気がする






そしたら今度は玲於くんが呼び捨てしてみてよって言い出す






やだよ、やだ呼び捨てなんて一応先輩だしなんか恥ずかしいし憧れるけど





そしたら俺のおすすめスポット教えてやるからって言ってきて、ずるい。そんなこと言ったらイエスって言うしかないじゃん






｢れ、れお｣





少しだけ声小さくして呼ぶ、やっぱりなんか少し恥ずかしくてやだ、






玲於｢俺も玲於くんでいいや｣






うん、やっぱり私は玲於くんの事玲於くんって呼んで私の事はいちごちゃんって呼ぶ、それでいい





前までいちごちゃんってあだ名イヤだったの今ではこのあだ名が好きになってる、変なの







貴｢ちゃんとオススメスポット連れてってね。｣





玲於｢いちごちゃんいい子？悪い子なら連れてかねーけど｣




さっき連れてくって言ったじゃん、嘘つきって言ったらハイハイ連れてく連れてくって





貴｢明日はちゃんと昼寝しないから、約束するよ｣





玲於｢うん、昼寝したらぶん殴るから｣






貴｢だから玲於くんも、早く来てね｣





オススメスポット行くなら沢山時間が必要だもんね。てゆーか気付いたらさっきまでのモヤモヤ消えちゃったなあ






ワクワクする、明日はどんな所に連れていってくれるんだろう





玲於くんは私よりも素敵な所を知ってるから、新しいものに出会えるから凄い





玲於｢ん、約束約束、いちごちゃん眠い？｣





貴｢んーん、まだ眠くないよ｣





少しだけ眠たいけど、でもまだ電話切りたくなくて眠たくないよって嘘をつく





玲於｢声眠そ〜だけどそんな通話切りたくねぇの？｣





貴｢そんなことないです〜｣





玲於｢なら切るけど｣





貴｢あっ、ヤダヤダ！うそ切らないで｣

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