泡沫の恋を君と【佐野玲於】

大きな背中 ページ18

貴｢ねえほんとに重くない？｣






転けちゃってほんとに平気なのに玲於くんおんぶまでしてくれて





不意に私よりもきっと大きいその背中にドクンって心臓動かす、玲於くんも立派な男の人なんだって






そう思うとなんだか心臓の動き早くなって、玲於くんに聞こえてないといいな、そう願う、だって恥ずかしいから





玲於｢あー重い重い｣





貴｢重いなら下ろして！！ほんと私なら大丈夫だから｣




玲於｢嘘だわ、全然軽い｣





ちゃんと掴まってないと落とすぞって、やだよ落ちたら絶対痛い





貴｢玲於くん、ありがと。｣





回している腕に少しだけ力込める





玲於｢どー致しまして、マジでいちごちゃん鈍臭い｣





貴｢石につまづいちゃったの、｣





玲於｢ふは、石でコケるとか幼稚園児じゃん｣





貴｢う、うるさいなあ。｣





玲於｢いちごちゃん、ちゃんとマジで掴まってろよ｣





玲於くんいきなりそんな事言い出してなんだろうと思ったけど強く服掴んでしがみついたら





貴｢えっ、嘘、ちょっ...うそでしょ！｣





玲於くんいきなり下り坂走り出してもう、やだすごく怖い





玲於｢ははは、やべ〜楽しいわ｣





暫くして坂下り終わって玲於くんはケラケラ笑ってるけど私はもうげっそり状態





貴｢こっわかった....｣





だっていきなり走り出したと思ったら坂で途中ほんとに落ちないかはらはらしたもん






玲於｢めっちゃ叫んでたけど、俺耳やられるかと思った｣





貴｢ごめんなさい..でもいきなり走り出すから！｣





楽しく無かった？って、まあ楽しかったことは楽しかったけど、





玲於｢はい、到着｣





そしたらあっという間に駄菓子屋に着いて優しく私のことを下ろしてくれた





貴｢ありがとう。｣





玲於｢どういたしまして、ちゃんと手当しろよ、しないと傷口からバイ菌入るから｣





貴｢ちゃんと絆創膏貼るね、ほんとに今日はありがとう。おやすみなさい｣





歩き出す玲於くんにバイバイって手を振る





そしたら玲於くんこっち振り向いて





玲於｢いちごちゃん！また明日｣




大きな声張り上げてそんな事を言う、駄目だ、なんだか嬉しくてニヤけちゃう




だから私も負けじと大きな声で





｢また明日ーーー！｣




周りに響く位に大きな声で言うんだ。明日も会える、そう思ったら嬉しくてワクワクして





明日が楽しみで次はどんな楽しい事を教えてくれるんだろうなんて考えて家に入る

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