幸せに ページ22
さっきまであんなに楽しかったお使い 。
それが今じゃ鈴虫の音と自分の鼻をすする音しか聞えなくて、両手に持っている袋をギュッと血の気が引くほど握りしめる
貴｢星が綺麗だなぁ..｣
また零れ落ちそうになる涙を引っ込めようと 上を見あげれば今の私の気持ちなんて気にも止めずにキラキラと輝く星
その綺麗な星がまた心にぐっと響いて、引っ込めようとした涙がポロポロと頬を伝って落ちる
貴｢っ、駄目駄目｣
さっき応援しようって決めたのに、もう好きじゃないよって思ったのに 、頭の中は玲於くんの事ばかりで
一向に諦めがつかない、だから何度も自分に言い聞かせる、大丈夫。もう好きなんかじゃないよと
気付けば辺りはすっかりと真っ暗になり歩いて30分の道を１時間も掛けて歩いてゆく 、それ程に一歩一歩が重く感じてしまう
｢居たっ.. 、｣
貴｢えっ..なん、で｣
突然後ろから息切れた声が聞こえ振り向けば、今私が一番会いたくなくて、会いたい人が汗を流しながら立っていた 。
玲於｢どこ行ってたの、ばあちゃん所行っても居ないし｣
貴｢おつかい、いってたんだよ。｣
玲於｢こんな遅くまでおつかい？貸して俺が持つ｣
両手に持っている荷物を私の手から少しだけ強引に奪い取る
貴｢だ、大丈夫だよ、持てる大丈夫 。｣
今玲於くんの顔を見たらまた泣き出してしまいそうで床見つめてぎゅっと下唇を噛み締める
玲於｢平気だって、え、いちごちゃん泣いた？｣
そんな私の顔をじいっと見つめて離さない
貴｢泣いてないよ、やっぱり私が荷物持つから！｣
玲於｢いやでも、｣
この場に居たらまた泣きだしそうで、泣いていた事もバレたくなくて玲於くんが持っている荷物を今度は私が強引に奪い取る
貴｢玲於くんの家向こうだよね、私ここ曲がるから。バイバイ｣
道路の分かれ道、何時もならばまた明日って言うけれど、言っちゃダメな言葉だから。
玲於｢いちごちゃんどしたの、やな事あった？｣
貴｢無い。ないよ、大丈夫｣
玲於｢いやでも変じゃん、それとさ俺｣
貴｢玲於くん｣
こんな私の事なんか構ってくれてありがとう 。仲良くしてくれてありがとう、大好きだったよ
貴｢幸せになってね 。｣
精一杯の笑顔で告げるんだ 。
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なつみ(プロフ) - 続編が見たくなるほど感動しました！いい作品ありがとうございました！！ (2018年12月5日 20時) (
レス) id: ecc44db2d1 (このIDを非表示/違反報告)
mnyny1(プロフ) - 続編書いてほしいくらい大好きなお話です！！！ (2018年12月5日 1時) (レス) id: 33af31bf18 (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - あ〜！このお話すっっっごい！大好きでした！！ 最後の結末が感動でした！(T ^ T) つぎの新作も楽しみにしてます！ (2018年12月5日 0時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - とっても素敵なお話でした。大好きです！ (2018年12月4日 23時) (レス) id: d78e2db400 (このIDを非表示/違反報告)
ますみさん(プロフ) - 皆さんありがとうございます；；一つ一つ大事にコメント読ませて頂いてます！！完結できたのも皆様おかげです。ほんとにありがとうございます。 (2018年12月4日 22時) (レス) id: ae066e6e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ますみさん | 作成日時：2018年10月9日 22時
