【碓氷真澄】アンタは俺だけを見てて_2nd_ (ページ7)

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翌朝、いつもより早く目を覚ましてしまった。

隣には気持ちよく眠る真澄くん。

『ふふっ…気持ち良さそう』

真澄くんを起こさないようにこっそり布団から出た。

顔でも洗いに行こう。

「あっ」

『あっ』

洗面所に入ると、既に先客がいた。

確か…摂津万里さん？

『えっと、おはようございます』

万「はよ～」

摂津さんはもう顔を洗い終わったようで、

洗面台を貸してくれた。

いつものように顔を洗う。

ただ、なんだか落ち着かない。

『…なんですか？』

特にやることはないはずなのに、

壁に寄りかかってじっとこちらを見ている摂津さん。

万「いや、なんで真澄に惚れたのかと思ってよ。意外と押しに弱いタイプ？」

『そうなんですかね…？あっ、でもバスケしてる時の真澄くん、すっごく格好いいんですよ！』

万「そういえば、Aちゃんはバスケ部だったんだもんな」

『はい！強豪校でした！』

万「よく真澄と一緒に来る決心ついたな」

『ほとんど勢いですけど…真澄くん、私に黙って帰ろうとしたんです。やっと探しだした時の真澄くんの顔見たら、一緒に行く以外の選択肢が見つかりませんでした』

万「ふ～ん…」

少し驚いた顔でこちらを見る摂津さん。

何か変なこと言った？

万「好きな奴追ってこっち来るなんて、どんな変わった奴かと思ってたけど、意外とまともなのな」

『…バカにしてます？』

万「いや！まぁ、真澄は嫉妬深いから気をつけろよ～」

それだけ言うと、頭をポンと撫で

ひらひらと手を振って戻っていった。

摂津さんの笑った顔、初めてみた気がする。

監「あっ！Aちゃん丁度良かった！」

洗面台から出ると、監督さんとすれ違った。

監「もうすぐご飯できるから、真澄くんを起こしてきてもらってもいいかな？」

『わかりました！』

監「頑張ってね！」

『はい…？』

何を頑張るのだろうか…？

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