49 宏太side ページ49
……
大貴「とりあえずAに誘惑されないように気を付けてよ。
もしされても、依頼人に手ｪ出したらダメだかんね！」
……
頭の中で、大ちゃんの声がこだました。
谷口Aは以前多分こうやって、
寂しさを紛らわせるために、店の男達と酒を飲んで、
そのまま、関係を持つことが多かったんだ。
ここで俺が手を出したら、
結局以前のAと変わらないじゃないか。
インプット／アウトプットを注文してくれたんだ。
Aの痛みを希望に変える、それが俺たちの使命。
今、ここで手を出しちゃいけない…！
やっと、俺の理性が戻ってきた。
Aは捨てられた子猫のように、
俺を見つめている。
立ち上がった俺の服の裾を、
頼りなく、掴んでいる。
「捨てないで、そばにいて」
そんな風にも見えるけど、
その瞳の奥には、
「助けて」という言葉が隠れていることを、俺は知っている。
今Aに手を出せば、結局傷つくのはAなんだ。
男で寂しさを紛らわせる、
俺はAを、その呪縛から解放してやりたい。
だからAに触れたい、という俺の気持ちを、
Aの為に、ぐっと押し殺した。
さっきの傷跡…手で触れた感じだと、10cmぐらいあっただろうか。
結構でかい傷だったぞ…？
この傷についても聞きたかったが、今はとても聞けそうにない。
俺は「失礼します、また明日来ます」と言い残し、部屋を出た。
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侑優那(プロフ) - 良かったです！！楽しみます！ (2018年6月16日 22時) (
レス) id: 257c8867c8 (このIDを非表示/違反報告)
masuko(プロフ) - 侑優那さん» レスありがとうございます！ コメントいただいてやる気出ました！！(笑) これからも、楽しんでいってくださいね♪ (2018年6月16日 21時) (レス) id: a1a1c590f2 (このIDを非表示/違反報告)
侑優那(プロフ) - 初めて！やぶちゃんメインでこんな話が見れるなんて…！すごく楽しく読ませていただいています！これからも頑張ってください！ (2018年6月14日 23時) (レス) id: 257c8867c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：masuko
| 作成日時：2018年5月30日 9時
