【カオス】ラブシュトーリーは突然に。 (ページ28)

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『取り戻せ青春』ページ28

　

「よし、入ろう！…いやでも…ああもう！」

さっきからこの繰り返しでもうかれこれ30分ぐらいは経ってしまっている。

どれもこれもあのクソ野郎のせいで俺がAちゃんに会いづらくなってしまったがために今こうしてコンビニの前で奮闘しているのだ。

「あのお兄ちゃん、さっきからコンビニの前で独り言いってる…」

「シッ、見ちゃダメよ」

はい、FB入りまーす。周囲の目線が痛すぎてさすがに入店でぇす。

『いらっしゃいま、あっ…FBさん。』

はい、さっそくエンカウントでぇす。

「こんばんは。お久しぶりですね。」

『そうですね、お久しぶりです！』

良かった〜普通に会話できる～！

『最近まったくここで会わないから…あっ…気になる子の方に通ってる感じですか？』

「えっ！？」

『ほら、きっくん言ってたじゃないですか。FBはよく行くコンビニに気になる子がいるって』

それがあなたなんですよ！！！
ってAちゃん、気づいてなかったんか…
なんか良かったような残念なような…

「はは…それはまあおいといて、最近練習どうですか？きっくん、迷惑かけてませんか？」

『えっああ…まあ…』

えっなにその反応…絶対きっくんなんかやらかしたな。

「なんか、やったんですね…ほんとすいませんうちのアホが…ご迷惑を…」

『アホっていうかアホ共っていうか…あっいやそんな全然大したことじゃないので！』

「そうですか…今日、何時までですか？お詫びと言うとなんですが駅まで送らせて下さい。」

アホ共…？多少引っかかるが今は今世紀最大の勇気(小さい)を振り絞って言った誘いを受けてくれるか…

『もう上がりですけど…いやいいですよ、そんな駅も遠くないので！』

「いや！夜は物騒ですので！それにあーなんか駅に用があった気がするなー！」

『えっそうなんですか？…じゃあついでにお願いしまちゃいますか…。』

よっしゃあ！すげぇ苦しい嘘だったけど通じた～！良かった〜！

『ちょっと待っててください。』

「はい外で待ってます。」

うわぁなんか学生以来のこういうドキドキ感…あ、俺こういう青春なかったわ。

　

　