悩みが十二 ページ14
A視点
本と服に付いた埃やら砂やらを手で払い、マフィアの部隊が包囲を始めた所へ足早に向う。
そこに着いた時には既に広津さんと中原さんが会話を始めていた。流石広津さん早い。
「……あ、姉さん。大丈夫だった?」
『治こそ、死んでなくて良かった……いや無事ではなさそうだけど。』
「……うん、大分痛い……慰めてよ、姉さん。」
『後でね……』
「えぇ、ケチ……ああ、広津さん、止めた方が良い。コイツは触れた対象の重力を操る。
貴方の異能じゃ相性が悪い。」
私がスタスタと弟の傍によると、オイ、と中原さんに声を掛けられた。
「……何やってんだ手前。お、おれの目の前で堂々とこいつに近づくなよ。」
「アッなんだかこいつ本当に気に食わない!姉さん!こいつから離れて!!」
『え?なんで??』
あれ、原作小説の中也さんと太宰さんの台詞に無いものが足されてるんだけど………と首を傾げる。
が、原作に私ってイレギュラーが入ったバグ的なあれかな?と適当に結論付けて再度口を開く。
開いたが、私と広津さんの会話を同時にしていた中原さんは戦闘の方に飛んでいったので口を閉じる。
そして弟の方に向き直り、手を貸して助け起こした。
「ありがとう、姉さん。」
『どういたしまして………で、取り敢えず広津さんの方に行って助太刀しないと。
出来る?ていうか身体は大丈夫?致命的なものはなさそうだけど、肋骨は何本か………』
「大丈夫だよ姉さん。僕は大丈夫。ていうかアイツに一回痛い目見せないと気が済まないから出来る。」
『う、うん………そっか………』
蹴り飛ばされたんだから当然っちゃ当然なんだろうけど、凄い恨みようである。
私は苦笑いをしながら早足で進む弟の後ろをついて行った。
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汐琉 - え、終わ…え? (7月2日 21時) (レス) @page35 id: 9556ee3f31 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - え…終わ…り…? (2022年7月4日 20時) (レス) @page35 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 絶対終わらないでぇぇぇ!!!!! (2022年4月7日 0時) (レス) @page35 id: 769fe6ecc6 (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 凄く面白いデス!!!!続いて欲しい… (2021年10月26日 22時) (レス) @page35 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 続きめっちゃ気になります! (2021年9月27日 18時) (レス) @page35 id: f3b5f9b840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年5月12日 12時