クラスメイトの回想の段 ページ10
私は田村三木エ門。成績優秀で過激な武器もお任せの、忍術学園のアイドルだ。
今日、私が在籍する四年ろ組に新たなクラスメイトが来た。何と、くノ一教室からだ。同い年のくの一と聞くと、我々で毒の実験をしたりよく馬鹿にしてくるので、正直あの中の誰が来るのかとうんざりしていたところだ。
しかし前で自己紹介したのは、今まで見たことも聞いたこともないAAというくのたまだった。顔を狐の面で隠していて、素性は分からない。ただ美しい黒髪を持ち、肌は透き通るように白い。どこか立花先輩を思わせるような出立ちだった。
ハキハキと話してはいたがすごく緊張していて、時折声が震えていた。全く男に慣れていないらしい。
ここはアイドルである私が助けてやろう。そう思って声をかけると、どこか安心したように見えた。普通に話す距離の倍ほど離れてはいたが、何とか会話は出来るようだった。私のことを知っているらしい。石火矢のユリコのことまで。当然だ、なんて言ったってアイドルだからな。
「あ、いたいた」
夜ご飯を食べていると、い組のあいつらがやってきた。ちっ、折角考え事をしていたのに。
「喜八郎、滝夜叉丸」
「聞いたぞ、くのたまが入ってきたらしいな。面で顔を隠した、ミステリアスな子だという噂で持ちきりだぞ」
滝夜叉丸は今日もうざい。気取ったように話すところがいちいち腹立たしい。
「ああ、Aだろ。一年坊主達に会ったんだから噂が広がるのも早いだろう」
年下だからと言ってもあまりに親しげに話すので、距離を取られている私は少し嫉妬してしまった。こんなこと本人には言わないが。誰でもあの一年生達と話しているとどこか気が抜けてしまうのだ。
「会ってみたかったんだけどなぁ、いないの? その子」
「そうだな、授業が終わってからは会っていない。珍しいな、喜八郎がそんなこと言うなんて」
てっきり穴にしか興味がないと思っていた。喜八郎は表情を変えることなく頷く。
「今まで僕の穴に落ちていないみたいだから。どんな子か気になって」
「そうなのか、凄いな」
一年生には補習と言っていたが、本当にそうなのだろうか。隣で授業を受けていると、Aはすごく真面目なのだと分かった。授業の後も先生に質問しに行っていた。午後の実技も忍たまに負けないくらい上手くやっていた。割と優秀なのではないだろうか。
205人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
砂糖水 - (_;´꒳`;):_同じくぅぅぅぅ (2023年3月21日 21時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 天女じゃない所は良き、ですがオリキャラとモブは無理だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(((泣 (2023年3月4日 17時) (レス) @page12 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - 初心者Mさん» 自分では仲のいい忍術学園しか想像出来ず、こうなりました笑 鼻血が出てますよ□ヾ(・∀・`o)フキフキ読んでくださってありがとうございます! (2021年3月17日 21時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
初心者M - 天女ものではない所が、好きです。(鼻血) (2021年3月17日 21時) (レス) id: 8867205e66 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさん、ありがとうごさいます!誰にも読んでもらえないと思っていたので凄く嬉しいです! (2021年3月17日 14時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まみむー | 作成日時:2021年3月16日 12時