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ページ26

『えっと、じゃあ、やります』

 自分から近づいて行くなんて。先輩の指示じゃ無かったら絶対にやらない。ていうかハードル高いな。もう完成しているでしょこれ。

「おお、すごい迫力」

心臓を宥めながら喜八郎に近づくと、そんな事を言われる。私は喜八郎の言動に苛ついてばかりだが、目の前に狐のお面か。確かにキツいだろう。


 私はお面をざっと上げた。必死で喜八郎と目を合わせないようにしながら、広がった視界できめ細やかな肌の質を確認する。そして、少しの物足りなさも。

「その色を足すのか?」

 私が取った色を見て、後ろにいる立花先輩は少し驚いたようだ。私は振り返らずに筆を動かす。

『ええ、全体的に紫とか青が似合うので。この色を入れると紅がもっと引き立つんです。町でも流行っているんですよ』

 鼻筋にそっと筆を走らせる。こういう作業は丁寧にやらないと一気にバランスが崩れてしまうから、かなりの集中力が必要だった。眉間や額にもぽんぽんと白を入れる。くすぐったい、と喜八郎は眉を寄せる。少し幼なげなその仕草が微笑ましい。

『もともと顔がいいから、そんなに濃く化粧をする必要はないですね。ただ、こうやって良いところを伸ばしていけば…………』

 顎、失礼します。くいっと上げて目尻を確認する。
もう少し伸ばそう…………よし、これでいいかな。息をついた私は、お面を下ろし振り返った。

『どうでしょうか……?』

いつの時代もメイクは楽しくてつい夢中になってしまう。お面を下ろした途端喜八郎に近づきすぎたことを認識し、ばっと離れる。バカバカバカ! 何自爆してんの! メイクしてても喜八郎は男の子だよ!

▽→←委員会見学その三の段



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設定タグ:忍たま , RKRN , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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砂糖水 - (_;´꒳`;):_同じくぅぅぅぅ (2023年3月21日 21時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 天女じゃない所は良き、ですがオリキャラとモブは無理だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(((泣 (2023年3月4日 17時) (レス) @page12 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - 初心者Mさん» 自分では仲のいい忍術学園しか想像出来ず、こうなりました笑 鼻血が出てますよ□ヾ(・∀・`o)フキフキ読んでくださってありがとうございます! (2021年3月17日 21時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
初心者M - 天女ものではない所が、好きです。(鼻血) (2021年3月17日 21時) (レス) id: 8867205e66 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさん、ありがとうごさいます!誰にも読んでもらえないと思っていたので凄く嬉しいです! (2021年3月17日 14時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まみむー | 作成日時:2021年3月16日 12時

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