委員会見学その一の段 ページ21
「一番最初にここかぁ」
尾浜先輩は意外そうだ。え、と私は振り返る。
『どうしてですか？ ここは』
「何を突っ立っている？ 早く入れ！」
突然の大声。怖い。一気に行きたくなくなった。しかし存在を感じ取られた以上通り過ぎる訳にはいかないだろう。
『失礼します………………』
「あ！ AA先輩！」
そこには大量の書物に、筆に、算盤。机の前に座って予算書に向かい合う彼らは会計委員会だ。
昨日の一年は組の団蔵が嬉しそうに立ち上がる。その横にはほっとしたような表情を浮かべた三木エ門もいる。
「A、来てくれたのか！」
見知った顔が二人もいる。ちょっぴり安心した私は部屋に入り、正面に座る六年生の前に正座した。おぅ、クマがすごい。どんな委員会なんだここ。
『こんにちは、AAと申します。よろしくお願いします』
「…………会計委員会委員長の潮江文次郎だ」
お辞儀をすると、潮江文次郎は少し鼻を鳴らしたように見えた。にこりともしないし威圧感が半端ではない。もしかして嫌われてる？ いや、もしかしないな。
「ここではこの学園のあらゆる予算書を作っている。使うのはこの、一〇キロ算盤だ！」
ドーン、と効果音でもつきそうなジェスチャーで潮江先輩は算盤を持ち上げた。ジャラリ、と重そうに珠が音を立てる。こんなに大きな算盤見たことがない。
『一〇キロ、ですか』
「そうだ。会計委員会たるもの、日々鍛錬をして強くなければならない。そこで我々はこの一〇キロ算盤を使うことで普段から己を強化する様にしているのだ」
三木エ門が厳しいと言っていた理由が分かった。この先輩めっちゃ怖い。まるで軍隊の訓練をしているみたいだ。クマのある目がギンッとこちらを見る。
「持ってみろ」
わ、投げた。慌ててキャッチすると、流石にずっしりと重い。肘外れそうになった。
『これを使うんですね。確かに、鍛錬になります』
ここで重いとか言うと、「弱音を吐くな」とか「甘ったれるな」とか言われるのだと軽く想像はつく。プライドもあるのでとりあえず余裕なフリしといた。重いなぁ。
「ほう。A、算盤は出来るか」
『昔にやっていました。出来ると思います』
「どれ、この予算書を見てみろ。間違いがないか確かめてくれ」
昔って言っても前世なんだけどね。ちゃんと覚えてるといいんだけど。予算書には数字の羅列。先輩に渡されるとすぐに私は目を通し始めた。
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砂糖水 - (_;´꒳`;):_同じくぅぅぅぅ (2023年3月21日 21時) (
レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 天女じゃない所は良き、ですがオリキャラとモブは無理だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(((泣 (2023年3月4日 17時) (レス) @page12 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - 初心者Ｍさん» 自分では仲のいい忍術学園しか想像出来ず、こうなりました笑 鼻血が出てますよ□ヾ(･∀･`o)ﾌｷﾌｷ読んでくださってありがとうございます！ (2021年3月17日 21時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
初心者Ｍ - 天女ものではない所が、好きです。(鼻血) (2021年3月17日 21時) (レス) id: 8867205e66 (このIDを非表示/違反報告)
まみむー(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこさん、ありがとうごさいます！誰にも読んでもらえないと思っていたので凄く嬉しいです！ (2021年3月17日 14時) (レス) id: bb04bdd80d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まみむー | 作成日時：2021年3月16日 12時
