口癖とお兄ちゃん ページ32
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ニヤリと笑って言うイゾウは確信犯。
『んぅ…いじわるめぇよい…』
顔を赤くさせてイゾウの着物をきゅっと握って顔を隠すA。
イ「顔を上げてくれお嬢」
まだ意地悪するつもりなのか、Aの頬に手を滑り込ませて、ゆっくりと上へ向かすイゾウ。
『いぞ、いじわるめぇ…の…？』
喋っていると急にコロッと音を立てて口の中に放り込まれた
イ「霰だ」
『ありゃれ？』
イ「米餅から作られた菓子だ。うまいだろ？」
『うん！あまくておいしぃよい！』
イ「意地悪してごめんな。これで許してくれ」
そう言って小さな包をくれたイゾウ。
『？』
イ「開けてご覧」
そっと、布を開けば中から色とりどりの霰。
『！たいせつにしゅるよい！いぞ、ありがとうよい！』
イ「どういたしまして。腐る前に食べるさね？」
『うん！』
しつれいしましたよい！と元気よく言ってパタンと襖を閉めたAを見えなくなるまで手を振るイゾウ。
イ「…さて、もう一眠りするかね」
ホカホカと暖かい気持ちに包まれたイゾウだった。
__
マ「真似っ子娘、風呂に入るよい」
『まるこ！わかったよい！』
結局マルコに会えたのは夕食を終えた後だった。
昼に会ったサッチやエース、イゾウや1番隊の奴らからまた真似しているとは聞いていた。
またまた親鳥になるのかねぃ。
着替えをもって歩く俺の後ろを、よちよちと歩いてついてくるA。
『きょうは、あひるしゃんもおふろにはいるよい！』
そう言って後ろからおもちゃのあひるをクワクワと鳴らすAに笑みが零れる。
マ「そうかぃ。逆上せねぇようにな」
『うん！』
それから頭と体を洗って、一緒に湯に浸かる。
まだAの高さに湯船が合っていないため、俺の上に座って湯に浸かるA。
暫くアヒルで遊んだ後、俺の胸に体を預けてお話する。
『まぅこ、ぱぱのまーく』
目をとろりとさせて、胸に顔を置き、そっと刺青をなぞりながらしゃべるA。粗方眠いのであろう。
アヒルはAの手から離されてプカプカとどこかに流されていた。
『かっこいいよい…えへへ、まぅこ、しゅきよい……』
マルコを上目遣いで見つめて言うA。
マ「…恐ろしい娘だねぃ。俺も好きよい」
そう言えば、1度満足したように笑ったあと、ゆっくりと目を閉じた。
マ「こりゃ起きねぇな」
そう言って愛おしそうに見つめたあと、おでこに張り付いた前髪をそっと避けた。
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羅鬼 - 載せていいですよ！ (2022年11月16日 19時) (
レス) @page26 id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
羅鬼 - 良ければ！どうぞ！ https://picrew.me/image_maker/11529/complete?cd=dbvrUG1uF2 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 56358738e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりたんぽ | 作成日時：2022年10月18日 22時
