204 ページ4
.
「花垣…悪ィ、今日は帰ってくれ」
八戒がその集団を見つめながら花垣へそう言うと、奥から声がする。
「これはこれは、"若"じゃねぇかよ」
「ココ…」
ココ、と呼ばれた男は特攻服を靡かせて、両手を広げながら八戒にそう言い放つ。花垣は九井を見て、見覚えのある顔に納得する。
何故なら12年後に行われた幹部会でAの隣に座っていた男であったからだ。Aも九井のことを「ココ」と呼んでいたことを思い出す。
「ん！？なんだ？テメェら」
九井は八戒から視線を移し、花垣と橘をじろりと品定めするように見る。黒龍の隊員が九井にそっと耳打ちした。
「東卍の、壱番隊特攻隊長花垣です」
「黒龍のシマに東卍だァ？舐めてくれんじゃねーか。ウチのシマから生きて出れねェぞ、テメェ」
九井はにやりと笑い、それを合図に黒龍のメンバーたちが花垣をぐるりと囲うようにして立ちはだかった。
「オマエが噂の東京卍會壱番隊の特攻隊長、花垣武道か」
その中心で九井が花垣にそう尋ねる。
「ここら一帯はオレら黒龍の縄張りだ。この辺でのさばってる他チームの奴がいたら殺せってボスに言われてる、これがどういうことかわかるよなぁ？花垣」
「死ねってこと！」
ぺろり、と舌を出し花垣を馬鹿にしたような笑みでそう言い捨てる九井。隣にいた乾も「テメェらやっちまえ」と隊員を煽るように言い放った。
そんな殺伐とした雰囲気を裂くように響くのはあの声。
「あれ〜、武道くんだ。ヒナちゃんも。八戒くんもいる！」
「Aさん！？なんで此処に…！？」
「A…！？」
「ハ？A？」
驚きの声をあげたのは花垣だけではなかった。何故か九井と乾も目を見開いてAを見ていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4802人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飛鳥 - 続き楽しみに待ってます！ (3月14日 7時) (
レス) @page36 id: 2cfd6d6f99 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - めっちゃ好きです！！！続き待ってます！気が向いたら更新してください！応援してます！ (12月29日 17時) (レス) @page36 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
シア(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！ (10月28日 20時) (レス) @page35 id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのみき - 東リベの夢小説史上面白い小説でした！更新頑張ってください！ (10月13日 22時) (レス) @page34 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新ありがとうございます‼️最高です (10月6日 23時) (レス) id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる | 作成日時：2021年10月16日 21時
