109 ページ9
.
Aは龍宮寺に連れられ、花垣のお見舞いに来ていた。
知らない間に入院し、知らない間に退院していたらしい。
「それにしても入院までしてたんだ…何でもっと早く教えてくれなかったの〜」
「悪い悪い」
「絶対思ってない！」
龍宮寺は何故かスイカを1玉まるごと持っていた。龍宮寺曰く"お見舞い品"らしい。
__
「ここだ」
「えっ、いきなり入っていいの…？」
「タケミっちだし、いいだろ」
Aは花垣に心の中で合掌した。と同時に龍宮寺は自分以外には案外適当なんだな、とも思った。
「大体、マイキーくんとドラケンくん、それにあのAちゃんまでもが揉めるわけなくない？」
「誰が、揉めるわけねェって？」
扉の奥から聞こえてきた会話に食い入る様に龍宮寺は扉を開ける。そこには花垣と溝中5人組がいた。
「ド、ドラケンくん…！！」
「Aもいるよ〜」
「Aちゃんまで…！？」
「お見舞いに来たよ、武道くんっ」
__
「スイカ美味しかったね！ケンくん切ってくれてありがとう」
「美味かったならよかった。また買ってやるよ」
俺の見舞品じゃなかったの…？と花垣は心の中で呟く。
すると龍宮寺はこの場にいる全員が知りたかった情報を話し始めた。
「…パーは結局、1年以上は出てこれねェ」
「愛美愛主の長内は…？」
「生きてる。死んでたら20歳まで出てこれねーよ」
しん、と静まる部屋。なんとなく居心地の悪い雰囲気が漂い始める。そんな場を和らげようとしたのか、花垣は1番してはいけない話題を出してしまった。
「ま、マイキーくんは…」
マイキーの名が聞こえた瞬間、龍宮寺は思い切りテーブルをグーで叩きつけた。
「あの野郎、ふざけやがって…！」
「ああああ！！俺の3日間の全てがあ！！」
「だから謝ってんじゃねェかよ…！！」
「はい。平気っす」
「ケンくん逆ギレ」
「…悪いなタケミっち」
(Aちゃん、相変わらずすげぇ！)
花垣はAに対して深い尊敬と感謝をより一層抱いた。
「…でも武道くん、マイキーの名前出さないでくれる？気分悪いから」
ニコリと笑うA。しかし目は笑っていない。
「ハイ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2612人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる(プロフ) - ドンさん» 応援していただけて嬉しいです（ ; ; ）更新頑張りますので今後ともよろしくお願いします…！ (2021年10月5日 21時) (
レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - まるさん» 分かりました、更新頑張ってください応援してます！ (2021年10月5日 19時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ドンさん» コメントありがとうございます！夢主は自己投影して頂ければ嬉しいです…(^^) (2021年10月3日 20時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年10月2日 12時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 癒し系猫さん» 恥ずかしい（ ; ; ）変換ミスです💧教えてくださりありがとうございます（ ; ; ） (2021年10月1日 17時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる | 作成日時：2021年9月25日 20時
