138 ページ38
.
目に写るは清潔感漂う真っ白な天井。手に刺さっているのは点滴の針。
Aは目を覚ました。8月3日から1日経った日の昼下がり。窓の外には嫌になる程綺麗な青空が広がり、蝉が喧しく鳴いていた。
「…もしかしてA、生きてる？」
第一声はこうだった。少し考え込んでから、Aはベッド脇にあったナースコールを押すことにした。
すると数秒後、慌てて主治医が駆け込んできてAの体温や血圧などを測りながら話しかける。
「黒宮さん…！体調はどう？何処か痛いところありますか？」
「今は特にないです………あっ」
「やっぱり何か…」
「お腹空きました」
「………ご飯は精密検査が終わってからですね」
__
その後、レントゲンやエコー等様々な検査に連れまわされたAは、どっと疲れが押し寄せていた。
「なんか疲れました…これで検査終わりました？」
「お疲れ様でした。病室戻りましょうか」
看護師がAの肩を抱き、ゆっくりAを元いた病室へと連れて行った。
無事に部屋へと着き、ベッドへ座ったAの点滴を変えながら看護師が口を開く。
「お見舞いは明日から許可しますね。誰か連絡とりたい方とかいます？」
「…はい」
「わかりました。じゃあナースセンターの子機持ってきますねー」
「ありがとうございます…！」
暫くして戻ってきた看護師の手には電話。Aは覚束ない手つきで電話番号を入れていく。打ち込み終わったAはボタンを押し、耳元へ電話を持っていく。
2回コール音が鳴り、電話の向こうで男が「もしもし」と言う。
「もしもし、Aです。今日起きたよ〜。明日からお見舞いオッケーらしいでーす」
「Aか！？体調は？痛いとこは？無事か？なんともねぇか？」
「あはは、慌てすぎ〜！今度病院来てくれるなら数日分の着替えと携帯、あとお財布持って来てほしいな」
「わかった、取り敢えず明日持ってくる。なんかあったらまた電話しろよ？」
「うん、ありがとう真一郎くん！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2611人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる(プロフ) - ドンさん» 応援していただけて嬉しいです（ ; ; ）更新頑張りますので今後ともよろしくお願いします…！ (2021年10月5日 21時) (
レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - まるさん» 分かりました、更新頑張ってください応援してます！ (2021年10月5日 19時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ドンさん» コメントありがとうございます！夢主は自己投影して頂ければ嬉しいです…(^^) (2021年10月3日 20時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
ドン - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年10月2日 12時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 癒し系猫さん» 恥ずかしい（ ; ; ）変換ミスです💧教えてくださりありがとうございます（ ; ; ） (2021年10月1日 17時) (レス) id: 7672e7a131 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる | 作成日時：2021年9月25日 20時
