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ほのかな灯りが、影を連れてやって来た。
あの時の女の子だ。
シルク生地のドレスから見える色白の肌が、
闇と灯りが調和し合って織り成した宝石のようで
とても美しい。
丸「・・あ、の」
ランタンの中に入っているキャンドルを持っている彼女は、僕をただ見つめるだけで何も言葉を発しない。
ちらちらと揺れるキャンドルの炎越しに
透明な瞳が僕を捉える。
澄み過ぎていて、
何も映していないような奇妙な瞳だ。
ビー玉を埋め込んだ作りモノのようでもある。
丸「・・あ、えっと」
「早くこの家から出て行った方がいいよ」
ポツリと雨の雫が葉に滴り落ちるように
儚げに呟く。
日本語を話しているのに、カタカナの外国語を聞いているような気分になるのは何故なのか。
初めて聞いた彼女の声は、暑い夏に飲みたくなるキンキンに冷えたサイダーのように透き通っていた。
「じゃないと、殺されちゃうよ?」
“殺される”
聞きなれない言葉に背筋がゾッとする。
丸「あなたは、大倉の友達・・ですか?」
コテンと首を傾げる。
ふわりと揺れた前髪の隙間から見える目が
僕の内面の深くを捉える。
「ガラスの人形」
丸「・・え?」
「私は忠義の、ガラスの人形」
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なっち(プロフ) - まるさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございます´`*そう言っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2021年3月7日 23時) (レス) id: 8e3efa0f37 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 完結おめでとうございます!なっちさんの世界観にハマってしまいました(^^)これからも頑張ってください! (2021年3月7日 17時) (レス) id: f186c42411 (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - エムムさん» お返事遅くなってしまい、申し訳ございません(><)ゆっくりですが、コツコツと更新していきます!コメントありがとうございます´`* (2018年2月7日 19時) (レス) id: ca6adbf52b (このIDを非表示/違反報告)
エムム(プロフ) - 更新楽しみにしてます^^ (2017年11月29日 5時) (レス) id: d0682dc8ac (このIDを非表示/違反報告)
なっち(プロフ) - o0_chuさん» ありがとうございます!どんでん返しのある作品にしたいと考えておりますので、是非最後までお付き合いいただけたら嬉しいです( *˙˙*) (2017年3月22日 14時) (レス) id: b1a9362e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっち | 作成日時:2017年3月10日 15時