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独占欲(マルコ side) ページ27

「……はぁ…」




オレはその笑顔に大きく溜め息をつく。




「…!! マルコさん、やっぱり…疲れてますよね?


私のために、無理はしないで下さい…」




Aはオレの頬を撫で、悲しそうに笑う。




「違うよい。」




オレはAの手の上から自分の手を重ねる。




「…?」



「ただ、Aの笑顔がな…」



「わ、私の笑顔がどうかしましたか…!?」




Aは焦ったように、オレに詰め寄る。




「……ああいう笑顔、他の(ヤツ)にも見せてると思ったら少し怒りが滲み出てよい。」



「ああ、いう笑顔…?」




Aは理解しきれず、首を傾げる。




「とりあえず……



あんまり可愛い笑顔、振りまくなよい。」



「…か、可愛い…え…」




オレが耳元でそう囁くと、Aの顔は茹でたタコのように真っ赤になる。



こういう反応も他の(ヤツ)に…




「〜ッ、は、早く食べ終えて下さい…!!」




恥ずかしさに耐えられなくなったAはフードを深く被る。




「クク……ってかよい。


オレと二人の時くらいは、フード外したらどうなんだよい?」



「……」




何も返事しないって事は…


まだ角を見せるのに躊躇いがあるのか。




「…無理言ってすまなかったな。」



「……無理じゃ、ありません…」



「…!」




Aは少し震えた手で自分のフードを取る。



フードを取ったことで露になった、艶のある紅の髪と小さな黒い角。



最初、親父の墓で見た時より綺麗に見える。




「……やっぱり、綺麗だよい。」



「え。」




目を見開いてこっちを見つめるAに向かって微笑む。




「そんなこと、初めて…言われた…」



「オレが初めてか……」



「……嬉しい、です。」




Aは子どものような笑顔を見せる。




「あ…食べ終わりましたね?


早く行きましょう!!」




Aはオレの手を掴むとグイグイと引っ張る。




「A、フード。」




オレは空いてる片方の手でAの頭にフードを被せる。




「あ、」



「オレ以外には見せたらダメだよい。」



「ぁ……はい…!」






きっとこれは優しさじゃなく…









ただの強い独占欲。

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文ストオタクの一般人 - うん!ふたりとも可愛いね!私が貰いたいぐr(((マルコ (2023年3月16日 18時) (レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - 桜桃さん» はい、ごめんなさい。妖精姫の物語シリーズはいろいろ考えた末に消させて貰いました。温かい応援ありがとうございました。またいつか少し変えて書き直せたらいいな、と思っているので、いつか。機会がまたあればぜひお願いします。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - yaさん» いえいえ、ありがとうございます!!!!結構前に完結したのに、読んでくれてる人がいて嬉しいです!!ヽ(;▽;)ノ 鼻水!?yaさんの鼻水はきっと綺麗です……!!!笑 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 妖精姫の物語という作品は削除なさったのですか?また見れるのを楽しみに待ってます。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: f53004e46c (このIDを非表示/違反報告)
ya - 今更ですが、完結おめでとうございます。泣きまくって鼻水ダラダラです。(きたな) (2019年12月3日 1時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チュロス | 作成日時:2019年9月9日 17時

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