サンドウィッチ ページ23
「あ、あぁ…40代には…見え、ない…」
「ぎゃー!!!これが一番の問題だ!!!!」
「で、でもAは愛に年齢は関係ないって言ってた気が…!!
いや、やっぱ言ってなかったかも!!」
「俺も大人になったらああなりてぇ…」
「ジール、お前は無理だと思う。」
「アハ、ハ…」
私は驚きの連続で、乾いた笑いを零すしかなかった。
.
「A、マルコばいばーい!!」
「おうよ、またな。」
「気をつけて、帰ってね-!」
私はマルコさんと親と仲良く手を繋いで帰るサリーちゃんを見送り、店に戻る。
「レオンくん…今日は、ここでご飯食べる?」
私は店内で一人、本を読んでいるレオンくんに声をかける。
「…うん。」
「何、食べたい?」
「…何でも。」
レオンくんは、本から目を離さず淡々と話す。
まだ子どもだと言うのにその姿は大人びていて、私は少し寂しさを感じる。
「じゃ-、サンドウィッチでいい?」
「……うん。」
「じゃあここで待っててね。」
私は厨房に入ると、サンドウィッチを作り始める。
「あ-…A。」
「ん…?マルコさん、どうかしましたか?」
マルコさんは厨房の入口で顔だけを覗かせていた。
「オレも手伝うよい。」
「……気を使わないで座っててください。」
マルコさんに笑顔を見せると、マルコさんはため息をつく。
「それはこっちの台詞だよい。」
マルコさんは頭を掻きながら、私の隣に来ると包丁を手に取る。
「何か切るのあるか?」
「……マルコさん…ありがとうございます。
じゃあ…この野菜達切って貰えますか?」
私は色とりどりの野菜達を手渡す。
「りょ-かい。」
トントン…
マルコさんは手際よく野菜を切っていく。
「……!! 包丁の扱い方上手ですね?」
「まあ、少し船で手伝ってたからな。」
マルコさんは褒められて喜ぶ少年のような、無邪気な笑顔を見せる。
「…ッ。」
どうしよう…
可愛い…40代には見えない。
「…どうかしたか?」
私が顔をガン見しているのに気づき、マルコさんは首を傾げる。
「い、いえ!なんでもないです…!!」
私は顔をブンブンと振ると、マルコさんが切った野菜をパンに挟んでいく。
「……A。あの、レオンって子。
親はちゃんといるのかよい?」
レオンくんだけ親が迎えに来てない事を不思議に思ったのだろう。
マルコさんは本当に、勘が鋭い。
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文ストオタクの一般人 - うん!ふたりとも可愛いね!私が貰いたいぐr(((マルコ (2023年3月16日 18時) (レス) @page50 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - 桜桃さん» はい、ごめんなさい。妖精姫の物語シリーズはいろいろ考えた末に消させて貰いました。温かい応援ありがとうございました。またいつか少し変えて書き直せたらいいな、と思っているので、いつか。機会がまたあればぜひお願いします。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - yaさん» いえいえ、ありがとうございます!!!!結構前に完結したのに、読んでくれてる人がいて嬉しいです!!ヽ(;▽;)ノ 鼻水!?yaさんの鼻水はきっと綺麗です……!!!笑 (2019年12月3日 18時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - 妖精姫の物語という作品は削除なさったのですか?また見れるのを楽しみに待ってます。 (2019年12月3日 18時) (レス) id: f53004e46c (このIDを非表示/違反報告)
ya - 今更ですが、完結おめでとうございます。泣きまくって鼻水ダラダラです。(きたな) (2019年12月3日 1時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チュロス | 作成日時:2019年9月9日 17時