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「なにか、寂しいんですか。」
「おま、疑問系ちゃうんかい、完全に寂しい奴って決めつけんなや。」
「別にそこまで言ってないです！ただ、寂しそうだったので。」
彼の機嫌は最底なのだろう、何処かから棒付き飴を出し、徐にそれを咥えた。
黙秘権と言わんばかりに額を伏せ、嫌々と首を振る。
少し前に、似たような姿をしたシャオロンくんに出会ったばかりと言うのに。
ただ、逃げずに話を聞いてくれるのは彼なりの気遣いだろうか、慈悲だろうか、それとも
「わたし、鬱さんの気持ちわかるんです。…無能どころか、存在すらも認めてもらえない、したこともなにもかも、なかったことになるから。だから、人の顔色伺って、気配も消して生きてきたんです。」
「…ふうん。」
「だから、少し違うかもしれないけれど、わたしたち似た者同士かもしれませんね。」
透明人間であることを、嫌だと思ったことは一度もなかった。
望んでいたわけでもない、ただし、これが最適だということに気付いてしまっただけなのだ。
嫌われても何も思わないように、仲間外れにされても何も思わないように、自分で自分を失くして。
それがいちばん面倒にもならず、自分をも守れると。
だからわたしは透明人間なのだ。世界が無色透明なのも必然。
誰かに話すつもりもない、わたしの思惑。
ちいさい頃から嫌われ者のわたしが出した、最適解。
「似たもの同士なんてよう言うわ。」
「…」
「嫌われたくないねん。取られたくもない。俺が息も絶え絶え手に入れた立場を、お前は悠々とかっさらってくやん…なあ、ずるいねんほんま、」
「あの、」
「もう、辞めてえや…。」
顔を上げた鬱さんの瞳には薄らとした膜が張っており、八の字に下がった眉と歪められた口元はさながら「寂しい」と泣き喚く子供のようだった。
雲がわたしたちを隠した、お天道様に醜い懺悔を見せないように。
その瞬間、彼の青白い頬に澄み切った透明の粒が伝う。はらり、はらり、音も立てずに零れ落ちるそれに、思わず言葉を失った。
なんと声を掛けるのが正解なのか、声をかけても良いのだろうか？
出来上がったように美しい彼を、揺るがすことなど天地がひっくり返っても許されるものではないと思う。
「いじわるなんかじゃ、ないんです。」
「じゃあなんなんっ、」
「わたし、嬉しかったんです。」
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。ﾏﾙ(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます◎わ〜とてもうれしいです！たくさんきゅんを摂取していってくださいね！ゆっくりにはなりますが、更新の方頑張りますので、ゆるっと応援お願いします。 (2020年8月20日 6時) (
レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - もうめっちゃ心臓がキュンってします……！！好きですありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))私もこんな青春したい(´；ω；｀)この小説でドキドキ摂取してます(？)これからも無理せずに更新頑張ってください！応援してます！ (2020年8月19日 3時) (レス) id: df42e0e9d5 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - デデドン！さん» コメントありがとうございます◎ゆるゆるになりますがこれからもがんばります…！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
。ﾏﾙ(プロフ) - トドルゴンさん» コメントありがとうございます◎ほんとうですかうれしいです〜！(T . T)きっと心臓きゅって掴んだまま離しません！どうか引き続きよろしくお願いします。 (2020年8月13日 22時) (レス) id: 67fc3fdd24 (このIDを非表示/違反報告)
デデドン！ - めちゃくちゃ文が綺麗で好きです、、これからも頑張ってください！ちゅっ！！ (2020年8月13日 21時) (レス) id: 2c8648c87a (このIDを非表示/違反報告)
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