【速報】あの安室透にも弱点はあるらしい

5 ページ5

・


偶に思う。

もしも"安室透"のままAさんと付き合ったとして、

俺の本当の姿などを告白すれば、「嘘つき」と言って離れていってしまうんじゃないかって。


そもそも、付き合える訳がないというのに。


でも、時々こんな事を考えてしまうのだ。

弁護士、ということもあり人一倍正義感が強い彼女だ。それに、前嘘つきは嫌いと言っていたような気もする。

「…っ」

彼女のその言葉を思い出し、どうしようもなく胸が締め付けられる。


付き合っていなくとも、俺の本当の姿などを知れば離れていくのでは？


そう思うと、とても俺の口からは自分の正体などをAさんに告白するなんてことはできないのだ。


「…貴女は、」


―――こんな嘘つきな"僕"を受け入れてくれますか、なんて。


そんな答え、返ってくる筈もないが。



「あ！む！ろ！さん！」
「…梓さん。丁度いい所に」
「？丁度いい所？」
「ああ、いえ、こちらの話です」


丁度よかった、食器も洗い終わり 暇さえあればAさんの事を考えてしまっていた中買い出しにへと出掛けていた梓さんが帰ってきた。

時計を見れば丁度高校生の女の子達が来る時間帯。忙しくなるから、というのもあるが 何よりも、


(……余計な事を考えなくて済む、)


ああ、もう"大事な人"は作らないと決めたはずなのに


「Aさんが居る時も居ない時も調子が狂う…」


これはもう、


「…重症、だな」


・


げ、現在総合1位…？？

まさかこの垢初めての作品で順位を貰えるなんて思っていませんでした有難うございます…！

コメントも貰えてとても嬉しいです。少しでもきゅんきゅんをお届け出来ていたようで安心しました(笑)


沢山のお気に入りや評価も有難うございます。これからもどうぞ、【速報】あの安室透にも弱点はあるらしい をよろしくお願い致します☺

丸井。

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す