【銀魂×REBORN】銀の刃となりて炎を灯す【始まり・日常編】

標的２２…笹川兄妹と過去の出会い ページ25

Noside


5年前…

とある公園で、それは起こっていた…



京「やめてっ！！やめてよお！！」



一通りのほぼいない公園の一角に中学生くらいの不良が何人もいて、その彼らの中心には…ボロボロの一人の少年…

そんな彼らに対し、一人の幼い少女が必死に…涙ながらに叫ぶ



京「やめて！！お兄ちゃんをいじめないで！！」

了「ぐっ…き、京子…下がっていろ！」



そう、この二人こそが幼少期の笹川兄妹であり、運命の出会いを果たす数分前の姿である



「うるっせーな、こいつら」

「安心しろよ。そっちのガキにゃあ、お前を呼び出すエサ程度の役目しかねーから」

「てめーもガキのくせにいきがってっから、こんな目に会うんだよ」

「んじゃ、もう終わりにすっか…頭も割れたし」

「あ、んじゃあコレで最後にしよーぜ！」



そういった不良の一人が振り上げたのは、たくさんの釘が刺さった木製のバット…コレをぶつけられれば、ひとたまりもない


何もできずに、見ているしかできない京子は願う…



「誰か…誰か、お兄さんを助けて！！」



そして、振り下ろされた釘バットは…



『おーい、兄ちゃん達危ないよ』


ブオッ…ボコッ！！


「ぎゃっ！！」



のんびりと覇気のない声が聞こえた…と思った瞬間、不良の一人に白い何かが風を切るほどの速度で飛来し、その顔面にめり込んだ

あまりの衝撃にぶつけられた不良はしゃがみこみ、ぶつかったもの…黄色い唇に黒い瞳孔の目がついた白いゴムボールが、トントンと音を立てて転がった


投げつけられた方を見れば、公園の入口…赤いランドセルを背負って木刀を腰にさした少女が、胸元で腕を組み睨んで…否、だるそうに見ていた



「っ、おいお前！何しやがんだ！！」

『だーから、危ねーっつったろ』

「もっとテンションあげて言えや！わかるか！！」

『うるせーな…他人からテンションのダメ出しまでされる覚えはねーよ
つーかよ…ガキ一人に何人も年上連中が囲って袋叩きなんて、ダッセーことしてんじゃねーよ』



その目はその一瞬で…鋭く、突き刺さるものへと変わる


不良達はその目付きに怯むが、ガキに負けるものかと無理やり奮い立たせて挑む

…が、そこは当然ながらボコボコにされ、逃げ帰って行く


その後、笹川兄妹(主に兄)を病院まで連れていくための足を用意した少女…幼少期のAは、颯爽とその場を離れるのだった


後日、目の前に笹川兄妹が現れ、以降何十年もの付き合いになることを…彼女は知らない

標的２３…応接室と危機一髪（前編）→←標的２１…笹川兄妹と恩人

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