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『で、要件はこれだけ？』
壁に寄りかかりながら尋ねるAに対し、稀咲は「会わせたい人物がいる」と答えた。
きっとイザナだろう。
そんな予感がした。
稀咲は私に会うたびに何かとイザナを引き合いに出していた。
今すぐイザナに会いたいような気もするが、こんな状態の自分を見られたくないという思いもある。
こんなときは弓道をやりたい。
無心に的を見つめ神経を研ぎ澄ます…
しかしここに弓はない。
きっと稀咲に頼めば用意してくれるのだろうが、何となく癪だった。
「あと１０分で到着する予定だ」
携帯のメールを確認する稀咲。
その一言にAはハッとする。
もし本当にイザナだったら？？
Aは居ても立っても居られず、速足で窓に近寄った。
イザナの特徴的な銀髪は遠くに居ても必ずみつけられる。
そんな思いで窓の外を見ていた。
Aの後ろ姿を見て半間はかわいーなぁー♡と小さく笑うのだった。
それから数分後。
稀咲の携帯が鳴った。
どうやらマンションに到着したようだった。
迎えに行ってくる、と稀咲が部屋を出ていく。
それについていこうとすると半間に止められた。
「Aちゃんはここにいればいいんだよ♡」
Aは大きなソファに座り、半間はAの後ろに立つ。
しばらくして稀咲が戻ってきたのか、ガチャリと玄関が開いた。
心臓の音が半間にも聞こえてしまうのではないかと思うほど鼓動が激しくなっていた。
「A、ニィが迎えに来たぞ」
Aは顔がくしゃくしゃになるくらい歪めてイザナに抱き着いた。
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あまね(プロフ) - 僕も夢主の下につきたいです（） (8月27日 2時) (
レス) @page10 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
家族 - この作品、とても良いですね。更新楽しみにしています。 (2022年8月4日 11時) (レス) @page10 id: 7066cb4000 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華 | 作成日時：2021年12月1日 19時
