∞99 ページ49
「マイキー、ドラケーン！お待たせ！！」
片手を大きく振りながら小走りになるエマ。
もう片方の手は私の手をガッチリと掴んで離さなかった。
故に、私も小走りで２人の元に行くこととなる。
おせぇよエマ、とエマちゃんの頭を小突くドラケン君。
「Aちゃん、浴衣似合ってんじゃん」
「マゴにもイショーってやつか？」
「マイキー、お前それ意味わかって言ってんのか？」
呆れた顔でマイキー君を小突くドラケン君。
『お待たせしました。お祭り、行きましょう』
私はなんだか気恥ずかしくて下を見ながら言った。
浴衣なんて生まれて初めてで、少し歩きにくい。
しかもすごい人混み。気を抜いたら流されて離れ離れになってしまうかもしれない。
気を付けないと。
と気張っていたのもつかの間。
Aの小さな身体はあっという間に流されて、一人ポツンと立っていた。
エマに連絡しようと携帯を取り出したときだった。
「あれ、Aちゃん？」
そこにいたのは三ツ谷君だった。
パーちんくんとペーやん君だけでなく、場地くんと千冬君も一緒にいる。
「どうしたの？待ち合わせ？」
優しい声で聞いてくれるお兄ちゃん感あふれる三ツ谷君に事のあらましを説明した。
要約すれば、人に流されて迷子です、の一言につきる。
三ツ谷君は笑うことなどせず(他の４人は爆笑していた)、そっか、と頭を撫でてくれた。
「マイキー達と合流できるまで一緒に回ろうぜ」
ニッコリと笑いながら手を差し伸べてくれる三ツ谷君に感謝しながらその手を取った。
三ツ谷君たち５人と一緒に回ることとなり、私はきょろきょろと辺りを見回した。
やきそば、フランクフルト、かき氷、金魚すくいなど。
中でも私はヨーヨー釣りに興味を持った。
『あの、ヨーヨー…やってもいいですか』
この歳でヨーヨーなんて幼稚だっただろうかと少し心配になったが、全員にこやかにやろうぜ！と言ってくれたので一安心する。
私は青のヨーヨーを狙ったが、重かったのかこよりが切れてしまって取ることができなかった。もう一回チャレンジしようと思ったら、狙っていたヨーヨーを横からスッと取られてしまった。
あ…と声が出てしまったが、はい、とヨーヨーをくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 687人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華(プロフ) - クリスさん» お返事が遅くなりました。コメントありがとうございます！稀咲くんはあんまりですが、半間くん大好きなのでちょこちょこ入れさせていただいています( ´∀｀ )これからも楽しく読んでいただけると幸いです。 (2021年10月26日 16時) (
レス) id: e42c37c445 (このIDを非表示/違反報告)
クリス(プロフ) - 愛されてるヒロイン最高です！キサキとか敵キャラにも地味にスポット当てられてるのも個人的には最高です！続き楽しみにしております！ (2021年10月25日 11時) (レス) id: 6dab28c1fc (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - シガラキさん» コメントありがとうございます！イザナ君不足なので自給自足してみました( ´∀｀ )気に入っていただけてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2021年10月23日 14時) (レス) id: e42c37c445 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 凛華さん» コメントありがとうございます！理想と言っていただけてとても嬉しく思います。これからも楽しんで読んでいただけるよう頑張ります！ (2021年10月23日 14時) (レス) id: e42c37c445 (このIDを非表示/違反報告)
シガラキ(プロフ) - 余りイザナが出てくる作品なくて困ってたところ、この作品を見つけました。本当に面白い作品ですね！続き楽しみに待っています。 (2021年10月23日 7時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華 | 作成日時：2021年10月22日 1時
