1.7 ページ18
「霞柱は上弦の鬼を1人で倒したのに音柱は片目と片腕潰して帰ってきたし案外弱いんじゃねーの？」
鬼殺隊に所属している男達の何気ない嫉妬を含んだ会話。
嫉妬を含めた会話なんていろんな人がしているが今回は運が悪かったとしか言えない。
その会話を宇髄天元の弟子である宇髄Aが聞いていたのだから。
その日、宇髄はいつものように柱稽古をしている時だった。
任務が一緒になって以来よく話すようになった我妻善逸が青い顔をしながらこっちに向かってきたのだ。
いつものように不死川の稽古から逃げていると思ったが俺の前で急停止すると息を切らしながら
「Aさんが
近くにいた時透さんに抑えてもらって……る」
善逸が言い終わる前に目の前にいた宇髄はいなくなっていた。
＿
走っていると徐々にAの怒り声が聞こえてきた。
『あんた達に師匠の何がわかるの。師匠は上弦の鬼でも2人セットの鬼を相手にしてた…！
それに！』
「A！落ち着いて！今ここで殴ったりしたら……！」
『時透うるさい！だって、こいつらが師匠を馬鹿にして！何も知らないのに』
Aは時透の言葉に聞く耳を持たず押さえつけられている腕を必死に解こうとしている。
また普段温厚で泣き虫なAがブチギレてるのを見て腰を抜かしたであろう己が2人の近くにいた。
『手を離して！今すぐでもこいつら殴らないと…』
「A。」
静かに名前を呼ぶ。
Aは動かしていた手足をピタリと止め涙をためて俺の方をそっと振り向いた。
「もういい、やめろ。己が怯えているだろ」
『でも…！こいつら師匠のこと……！』
「俺は気にしてないから。
俺のために怒ってくれてありがとな。」
ちらりと己を見ると怯えたようにして逃げ去って行った。
Aは目に溜めていた涙を流しながら赤子のように泣いた。
そんなAの頭を撫でながら時透と目を合わせ2人で苦笑しあったのだった。
＿＿＿
入学式から数週間後。
Aたちが学校に行っている時だった。
「天元様！轟炎司という人から呼ばれています！」
須磨が電話を持って鍛錬場に来る。
はて、轟炎司とは一体誰だ。
と思いながら電話を受け取る。
「あー、もしもし？」
《連絡が遅くなってすまないな。今日の14時頃には時間が空いている。
対戦可能だが》
「……あぁ、あの厳ついおっさんか！」
《まさか忘れてたのか》
その後宇髄家の住所を教え通話を切った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1080人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤みの黒(プロフ) - めっちゃ面白くて大好きです！無理せず頑張って下さい！ (2020年11月5日 9時) (
レス) id: b60d53a004 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - 更新待ってます！！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
Yes！！ - 面白いです!！更新を楽しみにしているので（無理の無い程度に）頑張ってください!応援してます!！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 21f7438531 (このIDを非表示/違反報告)
青春を返せ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年5月16日 13時) (レス) id: f38cd6c1be (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 更新されるの楽しみ待ってます！！！ (2020年4月27日 19時) (レス) id: a9119a2c12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｽｩｯｯ x他1人 | 作成日時：2019年5月31日 18時
