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待機命令の出ている神楽坂は、特に何をするでもなく…朝食を終え部屋に戻ろうとしていた
入れ違いで食堂に入ってきたAチームの1人に私は声をかけ、途中ですれ違ったもう1人に手を振って…
ふと、窓の外を見る……相変わらず吹雪いてばかりの白と灰の銀世界
"…青空が見えねェと少し息苦しいですね"
"そうだね…冬木やロンドンがちょっと恋しい"
念話で会話をしながら廊下を歩いていくと、不意にロビンが声を上げる
"おや……マシュのお嬢さんじゃないですか、アレ。見かけない奴と一緒にいるみたいだぜ"
マ「先輩はファーストミッションから外されたので……」
ロビンの言葉を半分くらいしか聞いていなかった私はもう見慣れた後ろ姿に声をかけた
「ん?……マシュじゃない、珍しいわね一人で…一人、じゃないわね」
ーーー
向かいから歩いてきた女性がマシュを呼び止めた
マ「神楽坂さん、おはようございます」
「おはよう…そっちは______」
その人が私に目を向けた途端、目を見開いて私を見つめた
立「?……あの」
「……あ、あぁごめんなさい。綺麗な瞳をしていたものだからつい」
そう言って謝るその人の瞳は海を連想させる深い青で……貴女の方が綺麗だと、言いそうになった
マ「確かに先輩は珍しい目の色をしてらっしゃいますね」
(…先輩……へぇ、先輩ね)
マシュの言葉を聞いたその人に、同意とは違った笑みが浮かぶのを見た
「そういえば貴女…今日からの子?今は説明会中じゃなかった?」
マ「はい…先輩はその、居眠りをして所長に…」
その言葉に彼女は目をパチクリさせ、やがて吹き出した
「ふっ…アッハハ!居眠りして追い出されたの?それは中々肝の座った強者ね。傑作だわ
…ふふ…あぁ、もうすぐ忙しくなるわね…呼び止めて悪かったわ
それじゃあ私はこれで…フラついてるのがバレると今度は私が所長にドヤされるから」
マ「あの、何方へ?もうすぐファーストミッションでは…?」
「私はお留守番よ…それじゃあね新人ちゃん、また会ったらその時は自己紹介がてらお茶でもしましょう」
ヒラヒラと手を振って、その人は行ってしまった
立「…不思議な人だね」
マ「確かに少し読み辛い方ですね…ですが人当たりの良い、魔術師には珍しいタイプの方だと思います」
立「変な人なの?」
マ「いえ…どちらかといえば、人間らしい方かと」
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アクエリアス(プロフ) - シディアさん» コメントの返信が遅くなり、大変申し訳ございません。ロビン、尊いですよね…わかります。コメントありがとうございます(*´∇`*) (2022年6月13日 16時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
シディア - う、、、、ロビン、、、、くそ尊い、、、アァァァァ!!!!!!、、、、、、、、、、、、、、、、、、更新頑張ってください。 (2021年9月23日 2時) (レス) @page34 id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - KKさん» ありがとうございます!!!! (2021年9月11日 15時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
KK - めちゃくちゃ大好きです…! (2021年8月24日 5時) (レス) id: 242033c082 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 9t9さん» 前作含め、お読み頂きありがとうございます!!感動して頂けて感激です(//∇//)アンデルセンとロビン…語ってほしいですね。わかります…更新が化石化して申し訳ないです(汗! (2021年3月28日 23時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アクエリアス | 作成日時:2019年10月7日 1時