ifの話[向井康二] ページ21
彼は、舞台にたち続ける男だった
キラキラしたオーラを身にまとい、世界に向けて自分という存在を発信している、自慢出来る彼氏だった
そんな彼には、秘密があった
ピッピッピッピッ
もう何回も聞いた機械音
だけど、この先あと何回聞けるかわからない
そんな音
この瞬間、毎回心臓が飛び跳ねるんじゃないかと思うくらい、ドキドキしてしまう
「多分、今回も大丈夫だと思います」
医者からのその言葉にほっとしながら「ありがとうございます」と述べる
まだベットの上でスヤスヤと眠っている彼は、目を開いた時、真っ白い世界にいることに、またか、なんて思うのだろうか
そんな事を考えていると、彼はゆっくり目を開けた
それを確認すると同時に、簡単に関東に来ることが出来ない彼の親に連絡する
向「また俺、眠ってたんか？」
『うん、今回は呼吸器付けられてなかったから、大きな進歩だよ』
そう言うも、それが進歩なのかどうか、私にはわからない
ただ、彼を安心させたくて、そんな言葉を口走った
向「医者はなんて？」
『容態は安定してますって』
向「なんや、なら良かった」
ホッとしたように笑う彼に、今回も大丈夫だな、と心で安堵する
彼は、原因不明の病におかされている
ステージに立つのも止められているのに、ファンの為と言ってそれをやめない彼は、本当に輝いていて
そんな彼が好きだから、止める事が出来ない自分がいる
向「なあ」
『なぁに？』
向「もし他に好きな人出来たら、別れてくれてもええねんで
こんなめんどい彼氏、嫌いなったやろ」
、、、初めて言われた、そんな事
悲しくて、苦しくて
でも、それ以上に彼は悩んでそう伝えてくれている事が分かっているから、その気持ちだけ受け取ろうかな
『私、別れる気はないよ』
向「なんで」
『私、一生涯康二しか愛せないから』
そうキッパリ言い切ると「そんなの分からへんやん」と彼は呟いた
全く、この自分を卑下する癖をどうにかして欲しいものだ
貴方は、自分で思っているより、魅力的な人なのに
向「Aの手、あったかいな」
『康二も、すっごくあったかい』
温かさを分かち合う日々を、これからも続けていきたい
闘病だって、彼なら大丈夫
私もついてる
そんな事を考えながら、この温かさを手放さないようにギュッと握ったのだった
向「今日も頑張ってくるわ」
『行ってらっしゃい
、、、待ってる』
向「うん」
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ルな(プロフ) - 一番最初のシリーズから読ませていただいてます。もう感激です✨なんでこんな神小説見つけるのおそくなっちゃったんだろ .... 佐久間さんのペースでいいので、どうか戻ってきていただきたいなと思います😢ずっと待ってます ‼ そして応援してます !! (2022年8月18日 10時) (
レス) @page27 id: 0c9a247f04 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 恋日誌から、読ませて頂いてます！色んなジャンルがあり、毎日読んでも面白いです‼更新待ってます！ (2022年4月7日 17時) (レス) id: 45421e6c59 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間さん(プロフ) - コーヒー豆さん» そう言って貰えてすっごく嬉しいです！ありがとうございます！神だなんて言って貰えて幸幸です♡ありがとうございます！ (2022年3月5日 20時) (レス) id: 23029b9da8 (このIDを非表示/違反報告)
コーヒー豆 - ほんとに佐久間さんの作ったお話好きすぎて何回も繰り返して見てます!! 佐久間さんは``神``でやんす！ (2022年2月21日 19時) (レス) id: a7da1e1812 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間さん(プロフ) - しおさん» え！？そんな事言って貰っちゃってたんですか！！嬉しすぎてヤバいです泣そう言って頂ける方がいるから頑張れます！ありがとうございます🥰 (2022年1月15日 10時) (レス) id: 23029b9da8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐久間さん | 作成日時：2021年10月26日 20時
