100話 まだ何も言ってねぇよ。 ページ11
『……。』
「ねぇ、主さん、難しい顔して、どうしたの?」
珍しく堀川君から話しかけられる。あぁ、兼さんがまだ戻ってないからか。
ついさっき、丘の上に戻った私は、江戸城の方を眺めていた。
『正直さ、私も全線行きたいなってさぁあ!!』
もうテンションがおかしいのは、重々承知している。
「ここから江戸城見えるんだから、良いじゃないですか。」
うーん、そうじゃないんだよ。
「まぁ、主さんも立場考えてよ。」
『それ、きみが一番言っちゃダメな奴だよ。』
きょとん、とした顔で見返される。嘘だろ、無自覚かよ、恐ろしい。
今まで散々言われてきたとおり、私は一応この神様たちの『主』なわけで、対等な関係とは言い難い。
だが、私が『皆を守る義務』はあっても、『守られる義務』、はないと思う。
__とは言っても、代々、日本を支えたお偉いさんに仕えてきた、日本刀の付喪神なのだから、
『守る』精神は染みついているのだろうから、難しいところである。
そんな物思いに耽っていたころ、無線からコールが鳴った。
「聞こ、える?」
少々ノイズが混じって、息も絶え絶え、といった様子だが、それは間違いなく清光のものだった。
『聞こえるよ。どうしたの?近況報告って感じじゃないよね、その声。』
清光の声の後ろには、キィン、と金属同士がぶつかり合う音がする。
「うん、大分戦況荒れてるんだけどさ……、ほっ、あぁ、ゴメン。不意打ちだった。
多分だけど、この多数の遡行軍たちの侵入できたワケ、分かった。」
『__マジですか!?』
侵入方法が、さっきからずっと引っかかってた。
『__それって、どんな?』
急いて問うと突然、ブツッ、という何かが切れる音とともに、通信が途絶えた。
『あちゃー……、堀川くーん__、』
「ダメですよ?」
まだ何も聞いてねぇよ。
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セブーレ(プロフ) - 及川パドルさん» ヒッ、ヒエーーー。怖すぎる・・・ (2019年3月13日 23時) (レス) id: 3aca8b7000 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - セブーレさん» 次やったらマジでピーすぞ☆彡 (2019年3月13日 23時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
セブーレ(プロフ) - 及川パドルさん» 更新頑張ってね!この前は本当にごめんなさい。( ノ_ _)ノ (2019年3月12日 7時) (レス) id: f60e44f631 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - woo!順位更新!ありがとうございます! テスト終わったんでバリバリ書いていきます!!……多分。 (2019年3月1日 20時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - お久しぶりです。及川パドルです。 ご報告です。 マジで参では終わらなさそうです(微笑)。 これあれですね、終わる終わる詐欺ってやつですね。すみません。 もう少しだけお付き合いしてくれればうれしいです。 (2019年2月16日 12時) (レス) id: c922ba8d0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:及川パドル | 作成日時:2018年10月6日 14時