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「俺と踊っていただけますか？A姫」
「ふふっ…はい、喜んで」
彼の手を取った状態で席から立ち上がる。
すると私を抱き上げて、その場でくるくると回った。
ふわりと私の着るドレスが風で舞う。
「あははっ…！もう、危ないよ？」
「大丈夫だ。姫に怪我は負わせないよ」
動きを止めてその場でしばらく見つめ合う。
彼の頬を手で撫でれば、気持ち良さそうに目を閉じてくれて。
私もゆっくりと顔を近付けていくと…
「おい、押すなよ…！」
「そっちこそ…！」
「プリンスとプリンセスの熱いキス…最高にギンギンだぜ！」
「ちょっと皆さん、静かにしてください…！」
「「………」」
廊下から丸聞こえな声達に私とマークは目を合わせる。
お互いにため息を吐くと、彼は優しくその場に下ろしてくれた。
「…それで、盗み見とは良い趣味してるな？」
マークがガラリと教室の扉を開けて声を掛ける。
案の定、廊下には海外組とサッカー部のみんなが固まっていて…
「あっ安心してください！お二人の事はこのカメラでバッチリ撮っておきましたから！」
「春奈ちゃん……」
何のフォローにもなっていなくて、逆にもう笑ってしまうレベルだ。
バレてしまった事にみんな慌てる中、フィディオだけが私の前に歩いて来る。
「是非俺とも踊っていただけないでしょうか？A姫」
「！」
彼も跪いて私の手を取ると、手の甲にキスをした。
海のように青い瞳がスッと細められる。
ボンっと顔に熱が集まって行く中、マークが私をフィディオから離すように抱き寄せる。
「おい、フィディオ！」
「このくらいは許して欲しいよね〜」
小さく舌を出しておどけてみせる彼に、マークはますますご立腹の様子…
他のメンバーも巻き込んで、現場はちょっした大混乱に。
でも、みんな笑っていた。
私も、マークも…みんな。
こんな素敵な文化祭、この先一生忘れる事はいだろう。
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結川(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！ (2021年9月19日 1時) (
レス) id: d45f7778dc (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます！高評価しました！ (2021年9月18日 16時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年9月18日 16時
