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そして無事集合写真も撮り終え、今日は解散する事になった。
気付けば空はオレンジ色に染まっている。
イナズマジャパンのメンバー達も帰ろうとそれぞれがキャラバンに乗っていく。
私はずっと話していたマークに名残惜しいながらも口を開いた。
「じゃあ、そろそろ行くね」
「あ…待ってくれ！」
腕を掴まれ、どうしたのかと彼を見つめる。
彼は何かを言いたそうな顔をしていた。
「A…帰国は明後日だったよな？」
「え？うん、そうだよ」
「なら…明日、俺と一緒に過ごしてくれないか」
マークの言う通り帰国は明後日の予定だ。
明日は帰国前の思い出作りとして丸一日お休みになっている。
大好きな人からの、デートのお誘い。
驚きもあったけれど断然嬉しさの方が勝つ。
私が断る訳がないよ…
「もちろん！よろしくお願いしますっ」
「！良かった。じゃあ、明日迎えに行くからな」
その瞬間、私の頬に彼の唇が触れる。
あまりに突然で一瞬の出来事。
ボーッとしている私を見て楽しそうに笑いながら、マークは手を振ってユニコーンのメンバー達と共にこの場を去っていく。
「Aちゃん？乗らないの？」
キャラバンに乗ろうとしている秋ちゃんに声を掛けられた事でやっと我に帰る。
咄嗟にさっき彼が触れた頬を手で押さえれば、顔には熱が瞬く間に広がっていくだけ。
「ごっごめんね、今乗る…！」
顔を少しでも見られないように、俯きながらダッシュでキャラバンに乗り込んだ。
それはもう風丸君並みの速さだったと思う。
いつになったらあの人のする事に慣れるんだろう…
…いや、やっぱり一生敵わないな。
窓に映った自分の顔を見ながら、私はひとり苦笑いを浮かべるしかなかった。
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年8月23日 16時
