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作家と駄々 ページ5

―――都内では、記録的な猛暑が観測され――

アナウンサーも首にタオルを巻いて、顔からは汗が滲み出ている。これ、女子アナだからまだ見てられるけど、野郎だったら見てられないぞ。

「絶対外出たくない」
「いつまで引き籠ってるつもりですかニート先生!!」

独り言だったのだが、リビングのドアが勢いよく開き、独り言では済まされなくなった。買い物をしていた四季折が帰ってきたからである。
余程、外が暑いのか四季折の額からも汗が流れている。残念ながら雨ではないため、下着が透ける等のアクシデントがないのが残念だ。

「先生今変なこと考えませんでした?」
「別に。買い物お疲れ」
「はい。ありがとうございます」

てきぱきと買ってきた食料を冷蔵庫に入れていく。あの材料だと、今日の夕飯は冷やし中華とかそのあたりだろう。
正直俺としては、約1週間外に出てないから鍋とかでもいい気はするけれど、そんなことを言った暁には家主である俺の方が家から追い出されかねない。

「重先生、今日花火大会があるのはご存知ですか?」
「あー、なんか通行止めするみたいなことは前々からあったけど、それか」
「花火大会は、ここから歩いて10分くらいのところというのはご存知ですか?」
「それそんな近かったんだ」
「行きませんか?」
「断る」

なんでですかー!と耳元で四季折の大声。思わず眉間に皺が寄った。

「1年に1回なんですからいいじゃないですかー!」
「お前テレビで記録的猛暑って言われてて、熱中症で何人も救急車で搬送されてんのに外に出るバカがいるか!」
「外に出てる人全員が全員熱中症で倒れてるわけじゃないです!それにお昼よりは気温も下がってますから」
「人混みに自ら行くほど俺はバカじゃない」

俺は自分の身を守るための交渉は誰にも負けない自信はある。それが特に四季折だったら。

「もういいです。佐倉さんと行きます」
「いや、あいつはそれこそ行かないだろ。腐っても俳優だし」
「ふふーん。先生なら行かないって駄々こねると思ったので既に手は打ってあります!」

四季折が見せてきたのは、佐倉とのLINEのやり取り。
って、待て。いつの間にこいつらLINE交換してたのか!?

佐倉さん僕でよかったら一緒に行くよ

下心丸見えなんだよ!!

「…四季折、一緒に行こう」
「重先生ならそう言ってくれると信じてました」

交渉技能はどうやらあっちの方が上だったらしい。

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作者名:零紅 | 作成日時:2017年7月18日 0時

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