やつがれくんが記憶喪失になりました。

23，二十八日〜あれから ページ24

〜〜〜





あの問題の日から数日たち、先輩もすっかり仕事に慣れてきた。

こうなってしまった先輩からは、戦闘の心得とともにマフィアの記憶も何もかもすっかり消えてしまっているというのだから、捨てるなり暗殺するなりできるはずで、、、

寧ろその選択がベストだということは首領も知っているだろうが、
それでも先輩が無事を保っていられているのは黒蜥蜴や樋口さんの必死のフォローがあってのものなんだろうか。

今日も先輩は真っ直ぐコンピュータの前に座り、書類整理に追われている。
それにしても....
瞳が大きくて、肌も真っ白で、本当にお人形さんみたいだなぁ、、
こんな人が私と恋人だなんて...



いやいや待てよ、恋人だなんて調子に乗るな春宮！これはあくまで先輩の思い込みにすぎないのだぞ、私まで洗脳されてどうする！

とはいっても、あれから本当に弁解の機会を失ってしまった。
いや、そんなもの思い返せば沢山あったのかもしれない。
ただ、この状況を楽しんでいるとかそういうのじゃなくて、多分私は、先輩に嫌われたくなかったのだ。

はぁ...どうしたものか、
皆には事情を説明したが、
立原君には爆笑され、
銀さんには呆気に取られ、
中原さんには怒られ、
広津さんには可哀想な人、みたいな目で見られた。

樋口さんは…うーんと、どうだったっけ。。。



まぁ、それはそれとして、周りの多くはすっかり、このままくっついちゃえよーみたいな空気になっていたのだ。
何それ本望だよ！
死ねるよ！
罪悪感でもね！！！

「春宮、？」
ふぁっ！？、な、なんですか先輩！？
わ、私やましいことなんてなんにも！
ほんとになんにもないですよ！？

「...？」
そんな純粋な瞳で見つめないでください。。

「春宮、これ。」
これ？何々、？遊園地のチラシ？
先輩がなぜこんなものを？
「これ、その、…今朝駅前で配っていたのだが。」

それ貰ったんですか、既にギャップ萌えなんですけど。

「よかったら、、、



次の日曜、春宮と行きたい。」








私の顔今見ないで下さい。
すっごい気持ち悪いです多分。

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