・ ページ10
真司郎side
あ「夢みたい…。」
俺の胸から顔を上げて、うるんだ瞳で見つめてくる。
真「夢じゃないで、気に入ってくれた？」
声にならないのか一生懸命首を振ってくれる。
俺が今日デートに誘って、この部屋を予約したのには、ちょっとした理由があって。
1つはいつも俺の為に、色々と頑張ってくれてるAへの、感謝の気持ちからのサプライズプレゼント。
もう1つは、今日くらいゆっくりと過ごしてほしかったから。
明日はみんなでクリスマス会と銘打っての飲み会をすることになっていて、次の日も休みやし日付をまたぐことになるのは目に見えとる。
それにAの事やから、みんなの為に前日から色々と料理の下準備をすると予想した俺。
みんなの楽しそうな姿を見るのが好きなAやから、きっと家におったらゆっくりなんかせずに動き回ってたやろう。
もしかしたら、クリスマスケーキとか自分で作るって言い出しそうやし、そこは先にみんなに根回しもしておいた。
美里さん達に頼んで、明日はそれぞれの家庭から持ち寄るって形にして、俺達はクリスマスケーキの担当にしてもらった。
そうすれば準備なんてせんでええし、今日はお泊りやから、明日予約したケーキを受け取って帰るだけ。
あと、もう1つ。
これが1番の理由。
誰よりも大切なAと、特別な日に、2人きりで特別な時間を過ごしたかったという、俺のわがまま。
ほんまは旅行にでも連れて行ってあげたいけど、それができんから、いつものありふれた毎日の中で、少しだけ贅沢に非日常を味わうために。
Aの嬉しそうな笑顔が見たかったから、随分と前からスイートルームを予約しておいた。
みんなにも言われるけど、俺の世界はAを中心に回っとる。
仕事を早く終えて家に帰るのも、こうしてデートに誘うのも、特別な日に色々と計画を立てるのも、全て愛するAの喜ぶ姿が見たいから。
ただそれだけのこと。
今までもそうやし、それはきっとこの先も変わることはない。
あ「贅沢すぎるよ、真司郎…。」
瞳をうるませて、今にも泣きだしてしまいそうな、Aの額に口づけを落とす。
真「これは俺の感謝の気持ち。」
あ「私、感謝されることなんて何もしてな
い。」
真「そんなことないで。
いっつも俺の事気遣ってくれるやろ。」
あ「そんな事、」
真「あんの。いつもありがとうな、A。
それと、2人で特別な時間を過ごしたかって
ん。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まりぃ(プロフ) - ふみさん» ふみさん、いつも温かいお言葉ありがとうございます。本編とはまた違うお話をかけて私自身楽しかったので、また機会があれば書きたいなと思います(*^_^*)これからも心がほっと暖かくなるようなお話を書けるように頑張りますね！ (2019年8月20日 20時) (
レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 番外編もいつもほっこりさせてもらってます。まりぃさんのペースでこれからも続けていってくださいね！ (2019年8月19日 20時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - ゆりなさん» 温かいお言葉嬉しいです(;_;)これから先さらにお待たせする事があるかもしれませんが自分のできる範囲で頑張りますのでこれからもよろしくお願い致します(;_;)わー私に会ってみたいだなんて…そう言って頂けて嬉しいです！ (2019年4月2日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - ふみさん» マイペースいつ聞いてもいい言葉ですね(;_;)ありがとうございます、これからもよろしくお願い致します(;_;) (2019年4月2日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - かおりさん» ありがとうございます！温かいお言葉嬉しいです。お待たせする事が多くなるかもしれませんがこれからもよろしくお願い致します(;_;) (2019年4月2日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりぃ
| 作成日時：2018年12月23日 15時
